今や、数々の“うまかもん”がひしめき合う街・福岡。水たきやもつ鍋など、代表的なグルメだけでなく、実は中華もハイレベルだということをご存知だろうか?糸島野菜を使ったベジタブルチャイニーズをはじめ、地産地消にこだわった絶品中華、ネオ系と言われる進化系中華まで、今回は福岡で押さえておきたい中華の店をご紹介しよう!
糸島野菜を使ったベジタブルチャイニーズ「MANDARIN MARKET 文華市場」
福岡市の中心部からほど近い警固エリアに店を構える「MANDARIN MARKET(マンダリン マーケット) 文華市場」(福岡市中央区)。ヒルトン福岡シーホークでシェフを務めた経験があり、中国料理のコンテストで日本一に輝いた実績をもつ山北裕児さんが2015年に開いた中華料理店だ。
上海料理をはじめ、中華に精通した山北さんがたどり着いたのは、“ベジタブルチャイニーズ”という新たなジャンル。料理は糸島産を中心に、宗像産など地元野菜を厳選して使用するのはもちろん、素材の組み合わせ方や調理方法にもこだわる。
料理は「創作彩り前菜 6種盛り合わせ」(小盛1500円、中盛2900円)や、くり抜いたタマネギに挽き肉やシイタケ、タケノコ、クワイ入りの具を詰めた「糸島新タマネギの丸ごと肉詰め」(1個800円)など、野菜を打ち出した斬新な料理が勢ぞろい。
メインの魚料理にはふんだんに野菜が添えられるなど、まさに野菜尽くしの中華を満喫しよう。
[MANDARIN MARKET 文華市場]福岡県福岡市中央区警固2-2-28エステートモア警固 1F / 092-718-0801 / 11:30~14:30、18:00~23:00 / 月曜休み
上海料理×地元食材の“博多中華” 「侑久上海 本店」
「侑久上海(ゆうきゅうしゃんはい) 本店」(福岡市中央区)は、地産地消にこだわった“博多中華”が楽しめる人気店。総料理長は、「ヒルトン福岡シーホーク」で10年間、西中洲の「上海餐室(しゃんはいさんしつ)」で5年間と、中華一筋に腕を磨いた塚崎幸一さんが務める。
中華の巨匠・故 知久知明氏の意志を継ぎ、敷居の高い高級中華ではなく、親しみやすい味わいと地元食材を豊富に使った料理を用意する。
担々麺にアーモンドミルクを加えてマイルドに仕上げた「アーモンドタンタンメン」(1400円)や、素材を糸島野菜のみに限定し、塩のみとシンプルに素材の良さを生かした「糸島の恵み」(1800円)など、アイデア満載の料理がズラリと並ぶ。
塚崎さんをはじめ、腕利きの料理人たちが厨房に立ち、本店と高砂店の2店舗を展開する同店。辛いだけではない自慢の創作中華を満喫してほしい。
[侑久上海 本店]福岡県福岡市中央区天神3-8-18 / 092-718-3377 / 11:30~15:00(LO14:00)、17:30~23:00(LO22:00) / 不定休
進化系チャイニーズ“ネオ中華”を堪能「中国菜 凛丹」
伝統的な中華の枠にとらわれず、調理法や素材の組み合わせ方をアレンジし、自由な中国料理を提案する“ネオ中華”の代表格「中国菜 凛丹」(福岡市中央区)。六本松にある同店は本店で、2014年にオープンすると瞬く間に西中洲の「四合院凛丹」、平尾の「凛丹一碗居」と3店舗を展開する人気店となった。
四川や北京など多彩なジャンルの料理は、食材選びを重視し、朝引き鶏や佐賀産もち豚などの地場食材を中心に使用。味や食感はもちろん、見た目の美しさにまでこだわる。
定番人気の「天使の海老の揚げニンニクスパイス塩炒め」(1512円)は、殻も柔らかくそのまま食べられるブランドエビ「天使の海老」を使用。プリプリとした食感と、殻のザクッとした歯ごたえがクセになる。ズッキーニなどの野菜とともに高温の油で揚げ、焼き唐辛子やニンニクチップ、ラー油で香り高く仕上げている。
「蒸し鶏の山椒唐辛子辣油ソース よだれ鶏」(1080円)もオーダー率が高い一品。想像するだけでよだれが出ることから、その名が付いた鶏肉「よだれ鶏」の旨味を、特製の黒酢や中国醤油、山椒、唐辛子などで作るブレンドソースでさらに引き立てる。
前菜が付き、ボリューミーでお得なランチから、お酒とともに堪能できるディナーまで、連日満席になるほどファンも多い同店。来店の際は予約がオススメだ。
[中国菜 凛丹]福岡県福岡市中央区六本松3-1-58 リード桜坂1F / 092-726-0611 / 11:30~14:30(LO14:00)、18:00~23:00(LO22:00) / 火曜休み
程よい辛さがクセになる!四川料理の名店「本格中華 四川料理 三鼎」
「本格中華 四川料理 三鼎(さんてい)」(福岡市中央区)は、中国・四川重慶市の有名ホテル「重慶大酒店」で中華を学んだあと、広東料理店と北京料理店でも10年以上の経験を積んだ料理長・厳 天偉(ゲン テンイ)さんが腕を振るう店。
料理は、本場仕込みの調理法を生かし、四川風をベースにして作る。四川といえば、山椒や唐辛子を効かせたピリ辛なメニューを思い浮かべるが、同店ではできるだけ辛みの少ない唐辛子を使うなど、日本人の舌にも受け入れやすい味付けを心がけている。
人気の「旬魚の姿料理」(時価※食材により異なる、写真は6480円)は、柳橋連合市場から仕入れた鮮魚を使用。魚の旨味に加え、唐辛子の程よい辛さとピーナッツのカリカリの食感がアクセントになっている。
3年、5年から、30年の高級なものまで並ぶ「紹興酒」(グラス540円~)をはじめ、店内にはさまざな銘柄の酒が並び、食事と合わせて楽しめるのも魅力。ディナー(完全予約制)やランチで、名人の味をぜひ堪能よう。
[本格中華 四川料理 三鼎(さんてい)]福岡県福岡市中央区天神4-5-13 / 092-731-1180 / 11:30~14:30、18:00~22:00、土・祝日11:30~14:30、17:30~(各LO) / 日曜休み
老舗の味を守り続ける!警固の中華料理店「吉興」
福岡市天神で人気を博した中華の老舗「東海楼」(現在は閉店)の味を受け継ぐ人気店「吉興(じーしん)」(福岡市中央区)は、十数軒の飲食店が並ぶ警固本通り沿いに店を構える。店主は「東海楼」を営んでいた父の元で長年修業を積み、同店で名店の味を守り続ける。
料理は、ニンニクはできる限り使わず、塩などのシンプルな味付けで、素材本来の旨さと食感を生かすのがこだわり。やさしい味わいで、幅広い年代の客から好まれている。
酸味の少ない甘口の酢で仕上げた「スーパイコ」(1200円)をはじめ、ピリッと刺激的な山椒の辛さがクセになる「マーボー豆腐」(1000円)や、モチモチの皮にジューシーな餡が詰まった「水ぎょうざ」(450円)など、メニューは約20種類と豊富にそろう。
また、「紹興酒」(グラス450円、陳年5年650円、陳年8年850円)もそろうので、料理とともに堪能するのもオススメ。昼時には、「スーパイコ定食」(1050円)や「マーボー豆腐定食」(750円)、「ちゃんぽん」(750円)など、リーズナブルな価格のメニューも登場する。
[吉興]福岡県福岡市中央区警固2-16-10 / 092-741-8502 / 11:30~15:00、17:00~21:00 / 月曜休み
九州ウォーカー編集部