渋谷よしもと漫才劇場に所属し、「M-1グランプリ2023」では準決勝進出&敗者復活戦3位という結果で注目を浴びたお笑いコンビ・ナイチンゲールダンスのヤスさん。“尖り芸人”と呼ばれた過去もあるが、その素顔は「真っすぐで熱い男」だ。そんな彼が日々感じたことを書き綴る連載「ヤスのコラム」。第20回では、意外と見落としている恋愛のチャンスと押し引きについて語る。
第20回「それ、誘われてるよ」
ヤスです。
思えば人生、男女関係のチャンスだけは指の間から砂みたいにこぼれ落ちていきました。しかも落としたことに気づくのは、いつも後日談の時です
今回は男女関係でありがちなチャンスを掴むか掴めないかの話について、例と解決策をお話しします。
我ながらチャンスは多い方だと思います。わろち。
しかし大体手からするすると揺れ落ちていつのまにか無くなっていたことが多いです。男家系に生まれて小中高大サッカーとお笑いしかしてなかった弊害がモロに出ている気がします。
昔もなんか誘われてる飲むことになって、明日早いから早めの時間にって言われて早めの時間に集まって爆速でお会計して「早く帰れたね!ばいばい」って言った時の相手の顔が忘れられません。
その話を後日知り合いにしたらやれやれみたいな顔で「おまえさぁ、明日早いって言われて早く帰してどうすんだよ」ってヤスみたいな口調で罵られました。僕はおさんぽしょうろんぽみたいな顔して戸惑うことしかできませんでした。
こう言う時よく「姉いる男はこういうの上手い」みたいに言うじゃないですか、女性経験が多いから有利みたいに。
ただ僕ほんとか?と思ってて、姉って弟に暗に伝えたり思わせぶりな態度取ったりするんですかね?
「ねえ、明日私朝早いからごはん早めに行こ」
「わかった、17時に店予約して18:30に解散ね」
「んもう!無理やり遅くまで誘って欲しかったってことだよう!」
こんなキモ親族います?
「はらへった、あしたはやい」
「は?しらん」
「キショ」
「あ?」
ぐらいじゃないですか?ここから女の子の本当の気持ちを理解できる経験値どう積むんですかね?なので異性の兄弟姉妹いるいないって意外と関係なさそうだなってのが僕の考えです。
あと暗に伝える、どっちか分からない態度を取るって女の子の性質みたいに言ってますけど、めちゃくちゃ男もやってますよね。
この前駅のホームで後ろに並んでた付き合ってはなさそうな大学生の会話で
男「それうまい?(スタバ)」
女「んー、まあまあ」
男「あ、そう…」
っていう絶対飲みたいだろうなみたいな男がいました。
このように別に女の子に限った話ではないので女の子も世の男のそれそういう意味だったんだ、じゃあチャンス逃したわ。って言う時が実はたくさんあると思います。
じゃあ相手に対して押せばいいのか引けばいいのか判断が難しい時、どうすればいいのか。細かい押し引きは大体テンプレや経験を積むしかないと思うので、ここは逃しちゃいけないって時にしっかりと攻め切れる自分でいたいですよね。
なのでここは「一回俯瞰で状況を見てそれでも押さないとしゃあないなら押す」でいきましょう。
つまり、うーん?これどっち?とか考える前に
・相手から誘ってきた
・なんかタイプとか言われてる
・僕ビジュ良い
じゃあこれは押さないとしゃあないか。と昔の自分は押すべきだったんだと思います。
まとめると、押し引きを迷ってる時は自分の感情よりも状況を整理して選択をすると長い目で見ても正解を叩き出せる確率が上がるってことです。
視野が狭くなるのも本当にわかりますが、一旦冷静になって、他人事みたいに選択できるとより自分が得できる人生を送れるかと思います。意外と押した方が得な世の中、不器用なのも人間臭くて良いですが何かを得るためには痛い目を見る覚悟が必要な時もきます。
この文が誰かの「押す勇気」になることを祈ります。