東京の「トー横」や大阪の「グリ下」など、家庭や学校に居場所のない若者たちが街を彷徨う現代。10代での飲酒・喫煙も珍しくない彼らが、最後に行き着く場所とはどこなのか? 本作『ようこそ、ぽかぽか幼稚園』は、そんな若者たちがたどり着いた“意外すぎる場所”を描いた物語だ。
少年院でも刑務所でもなく…「おしりフリフリ」の刑?
不良少年の宗司は、何度も警察の世話になっていた。親身に向き合ってきた交番勤務の東に対し、ついに宗司は「どこにでもぶち込めや!!」と啖呵を切る。「覚悟はあるし泣き言も言わない」と強がる宗司だったが、数時間後、彼がいたのは少年院でも刑務所でも、ヤクザの事務所でもなかった。
「おしりふりふり~~~!」「みんなでアヒルさんになっちゃお~~~!」
そこは、ひたすらかわいい園児たちが通う「幼稚園」だった。強面の不良少年が、園児たちと一緒におしりを振るという衝撃的な“更生”がスタートする。
「幼稚園には人生の大切な基礎が詰まっている」
本作の作者は、ゲッサン新人賞などの受賞歴を持つ漫画家・墨染清さん(@sumizomesei)。 読者からは「荒んだ心に染みる」「仕事で折れかけてるメンタルに響く…私も行きてぇ」という声が届いている。この斬新な“更生施設”の設定について、墨染さんはこう語る。
「最初に『孤独を抱えた不良高校生をメインに描きたい』という構想がありました。そこから、『彼の心を救える舞台はどこだろう』と考えた末にたどり着いたのが今回の“更生施設”です。私は、幼稚園という場所には人生における大切なことの“基礎”がすべて詰まっていると思っていまして、そんな場所なら、主人公の心にも自然と癒やしが届くんじゃないか…と結論づけました」
「続きを全裸待機」の声も…続編の可能性は?
SNS上では「これ絶対連載してほしい」「ラストで登場したギャル編が見たい」という声が多く、「#続きを全裸待機」というタグまで生まれた。 続編の予定について尋ねると、「残念ながら、単純に制作の時間が確保できないため、現時点では予定はありません。ただ、裏を返せば、私の筆がもう少し速くなって、時間が作れるようになれば、ぜひ続きを描きたいと考えています」と、意欲をのぞかせた。
プロローグのシリアスな展開から一転、いい意味で読者を裏切るハートフルコメディ。現代社会に疲れた人々にこそ読んでほしい一作だ。
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