「大学生の息子に月30万円の仕送りをしている」という佐藤さん。同僚の山本さんはそれを聞いて、「足りない分はアルバイトで稼げばいい」という。今回は、ホンダアオイ(
@hondagobo
)さんの漫画「大学生の息子に仕送り30万はアリか?」を紹介するとともに、制作のきっかけを聞いた。
正解のない「お金の渡し方」――答えのない議論に9割は否定的だが…
佐藤さんが大学生の息子に、毎月30万円を仕送りしているという話を聞いた、同僚の山本さんは「普通は7万円くらいだろ」と眉をひそめた。しかし、この金額には佐藤さんの明確な理由があるようで、遺産としてまとまったお金を受け取るなら「やりたいことを終えた年齢よりも、若いころにお金があったほうが有意義に使える」と考えたという…。
本作「大学生の息子に仕送り30万はアリか?」を描いたきっかけについて、作者のホンダさんは「元ネタは『Die with Zero』という本です」と教えてくれた。この本の第5章には「たいていの人は相続が遅すぎる」という話があり、49歳で遺産を受け取った人物が「もし10年、20年前にもらえていたら貧困時代を経験せずに済んだ」と語るエピソードから着想を得たという。
描くうえで意識した部分は、あえて「拒否反応が起きる設定」にしたことだそうで、「仕送り30万円という極端な数字を置くことで読者の目を引き『遺産相続とタイミングが違うだけで本質は変わらない。若いころに渡す方が人生を豊かにするのでは?』という問いを投げかけてみた」と明かしてくれた。その結果、9割の読者からは「パチンコや風俗で浪費し、借金で詰むだけ」と、否定的な声があったそうだ。逆に「60過ぎて遺産が来ても『いまさら』と思う」「若いうちにお金の教育をしておくべき」という賛成の声もあった。
お金をいつ、誰に、どう渡すのか…。正解のない「お金」というテーマについて考えさせられる本作。気になる人はぜひ読んでみてほしい。
取材協力:ホンダアオイ(@hondagobo)
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