岡山土産といえば、「きびだんご」が定番。「きびだんご」は桃太郎伝説ゆかりの地である岡山を代表する銘菓だ。しかし、「岡山土産はきびだんごだけじゃない」と、名乗りをあげている土産があることをご存知だろうか。
“くだもの王国おかやま”と言われるだけあり、生産量全国1位を誇る清水白桃やマスカット・オブ・アレキサンドリアを基にした土産が存在する。清水白桃は岡山の白桃の中で1番の人気を誇る品種。マスカット・オブ・アレキサンドリアは別名、「果実の女王」と呼ばれている。
宗家 源 吉兆庵の「陸乃宝珠」(1個 281円から)は、マスカット・オブ・アレキサンドリアを求肥と砂糖で包み込んだもの。口にすると果実の皮が弾け、みずみずしい果汁が溢れ出す。やわらかい求肥と砂糖、果汁が絶妙に調和するこだわりの一粒となっている。(販売期間は5月上旬から9月中旬まで)
テレビ番組でも紹介をされたことのある角南製造所の「マスカット缶」(1缶 2160円)、「清水白桃缶」(1缶 桃4つ割1512円、桃2つ割1620円)は、冷蔵庫で冷やしてそのまま食べるのはもちろん、ケーキのトッピングやヨーグルトと一緒に食べることもおすすめ。「マスカット缶」に使用しているマスカット・オブ・アレキサンドリアの原産は北アフリカ。紀元前から栽培される品種で、エジプトのアレキサンドリア港から各地に広まったことにより、この名がつけられた。岡山にこの品種が導入されたのは明治19年。その後改良が進み、今では全国90%を生産している。「清水白桃缶」に使用している清水白桃は、岡山・一宮で発見されたあまり果実の大きくない白桃だが、その香味は桃の王様にふさわしく最高に美味な桃として、知られている。
そのマスカットの果蜜を、「きびだんご」の中央に入れた餅菓子が「元祖 マスカットきびだんご」(1袋4粒入り 162円から)。口の中で果蜜がフルーティに広がり、さわやかさを与えてくれる。過去に、アーティストの福山雅治さんがライブで絶賛(?)したとも言われる一品だ。
もちろん餡を使った和菓子もハズさない。橘香堂の「むらすゞめ」(4個入り 650円から)は倉敷名物のひとつ。甘さを抑えた粒餡を、和製クレープのように薄く丸く焼いた外皮で包む工程が、職人によって成されている。180年の伝統を誇る「大手まんぢゅう」(10個入り 864円から)は、特製のこし餡を薄皮で包んだ、風味豊かな酒まんじゅうで、その変わらぬ味が長年愛される秘訣。
「定番のきびだんごを土産に!」という人には、廣榮堂の「元祖きびだんご3種セット箱」(1290円)をイチオシする。定番の「元祖きびだんご」に、抹茶の香り豊かな「抹茶きびだんご」と、岡山県産の白桃を使用した「白桃きびだんご」が加わった人気味の詰め合わせ。特に、「抹茶きびだんご」「白桃きびだんご」は、海外からのインバウンド客にも好評で、日本らしさ、岡山らしさをアピールできる組み合わせとなっている。
岡山に足を運んだ際は、「きびだんご」とプラスαで土産を購入してみては?
池田織枝