「昨日まで禁止の英語が突然スタートって…!」昭和教育の激変を最前線で見た少女→最も戸惑ったあの日のリアル【作者に聞く】

東京ウォーカー(全国版)

教えられていたことはすべて嘘だった…!?戦後に子どもたちが衝撃を受けたこととは?画像提供:ゆっぺ(@yuppe2)

Instagram(@yuppe2)やブログでエッセイ漫画を発信しているゆっぺさんの作品「 親に捨てられた私が日本一幸せなおばあちゃんになった話 」が、完結後も大きな反響を呼んでいる。読者からは「人生で最も大切なことが描いてある」といった感動の声が続出している本作について、作者のゆっぺさんに制作の背景を聞いた。

【漫画の本編を読む】「親に捨てられた私が日本一幸せなおばあちゃんになった話」


養母からのいじめと、戦争に奪われた日常

戦後は、教科書で戦争を鼓舞する内容が書かれた部分を黒く塗りつぶすよう言われたという画像提供:ゆっぺ(@yuppe2)

戦後の学校では、戦前は禁止されていた英語が積極的に教えられるようになったそう画像提供:ゆっぺ(@yuppe2)

家の手伝いの間も、アルファベットを唱えるように画像提供:ゆっぺ(@yuppe2)


本作は、ゆっぺさんの祖母・キヨさんの実話に基づく物語だ。父を亡くし、叔父の家に養女に出されたキヨさんは、養母から酷いいじめを受ける孤独な日々を送っていた。

さらに、日本は戦争へと突入する。学校では勉強よりも勤労奉仕が優先され、家でも夜は灯火管制のために明かりをつけられず、学習する時間を奪われていった。軍国主義教育のなかで「日本は勝っている」と教え込まれていた子どもたちにとって、突然の終戦の知らせは、それまでの常識が根底から覆される衝撃的な出来事であった。

身体が汚れても心は汚れない。生き抜くための戦後


ゆっぺさんは、作中の描写のすべてを祖母から直接聞き取っている。戦後、飢えをしのぐために地主の家を訪れ、食料を持ち帰る未亡人たちの姿を、当時少女だったキヨさんは目撃した。周囲がなぜその女性たちを見て怒っているのか、当時は理解できず、のちにその意味を知ったときは深いショックを受けたという。しかしキヨさんは「生き残るためには必要なことだった。身体が汚れても、心が汚れたわけではない」と、過酷な時代を生き抜くための覚悟を語った。

戦後は、それまで禁止されていた英語が積極的に教えられるようになるなど、教育のあり方も一変した。漫画内では、そうした時代の転換点における詳細な様子もリアルに描かれている。

他人の評価を捨てた先にある「強さ」


ゆっぺさんにとって、祖母は常に明るい笑顔の印象しかなかった。それだけに、これほどつらい過去を抱えていたとは思いもよらなかったという。キヨさんは「私は普通の家庭で育っていないから、思考がおかしいの」と自嘲しながらも、他人の評価や意見に左右されず、自らの感情をコントロールする強さを持っている。

現在は手鞠作りに没頭しているキヨさんだが、先日、ブレーカーが落ちたのを雷による停電と勘違いし、暗い部屋で1時間もじっと耐えていたというお茶目な近況も明かされた。激動の時代を目の当たりにしながら懸命に歩んできた彼女の生き方は、混迷する現代を生きる私たちに、最も大切な「幸せの定義」を教えてくれる。

【漫画】「親に捨てられた私が日本一幸せなおばあちゃんになった話」を最初から読む

取材協力・画像提供:ゆっぺ(@yuppe2)

※記事内の価格は特に記載がない場合は税込み表示です。製品・サービスによって軽減税率の対象となり、表示価格が異なる場合があります

注目情報