【ホラー】郵便配達員が深夜に酔っ払いを保護!その男の口からは奇妙な白い煙!?正体は「エクトプラズム」だった!!【作者に聞く】

東京ウォーカー(全国版)

郵便配達員たちは毎日、町の隅々まで郵便物を配達して回っている、いわゆるその町を知り尽くした「町のプロ」だ。日常の配達・集配業務を通じて、高齢者の安否確認や子供の登下校の見守り、不審者や異常事態の通報を行う「ながら防犯活動」も警察や自治体と連携して展開していると日本郵政の公式サイトで公表している。そんな郵便局員のひとりであるN支店の村井さんが酔いつぶれた会社員を保護した話を紹介する。

【郵便屋が集めた奇談】『エクトプラズムサラリーマン』N支店の村井さんの話を読む

タバコの火なら早く消さなければいけないと駆け寄ってみると…送達ねこ(@jinjanosandou)


夜勤で最後のマンションへの配達を終えた村井さんは、植え込みから立ち上る煙を発見し、タバコの投げ捨てによるボヤかもしれない、と急いで駆け寄った。しかし、植え込みで見たのはボヤではなく、酔っ払って倒れているサラリーマンだった。そしてボヤと見間違えた煙は、サラリーマンの口から吐き出されており、それは火の煙でもタバコの煙でもなく「エクトプラズム」と呼ばれるものだった。

酔っ払ったサラリーマンを家まで送り届けることに!送達ねこ(@jinjanosandou)


村井さんは酔っ払ったサラリーマンに声をかけ、担いで家まで送り届けた。「施錠して布団で寝てくださいね」とその場を去ろうとしたが、「殺してくれ…」とつぶやいているサラリーマンの声が気にかかってそのままにしておけず、水分補給できる飲料水を購入して再度彼の家を訪れ、布団を敷き、明日の目覚ましのアラームまでセットして玄関の扉を閉めた。村井さんが彼の部屋を後にするころにはもう「エクトプラズム」は吐いていなかったが、彼は死んでしまうのだろうか…?

ほっとけないと感じた郵便局員の優しさに心温まる送達ねこ(@jinjanosandou)


「エクトプラズム」とは何なのか?耳なじみのない言葉であるが、「人間には肉体と幽体がある」という説があり、幽体が視覚化される際の「エネルギー体」がエクトプラズムだといわれている。この漫画の作者は、現役の郵便局員である送達ねこ(@jinjanosandou)さんで、同僚たちが体験した話を漫画化していくうちに、送達ねこさんのもとには他局からも体験談が届くようになっていった。本作『エクトプラズムサラリーマン』について送達ねこさんに詳しく話を伺ってみた。 

アラームまでセットしてくれるなんて…オカン?送達ねこ(@jinjanosandou)


――送達ねこさん自身も、「肉体を離れた人の存在」について「あるのでは?」と思う体験をされたとのことですが、どのような実体験なのでしょうか?

10代のある夜のことです。ふとんに入ってすぐ、誰かが上に乗ってグッと押してくる感覚がありました。部屋は真っ暗で私ひとりです。気配は少し続いてやみました。朝「誰か亡くなったと思う」と友人に話しながら登校すると、担任から「体育のS先生が亡くなった」と伝えられました。当時、所属していた部活動の顧問の家によく部員や若い先生が集まって過ごしていて、S先生はそのひとりでした。帰りは家までマラソンをして送ってくれた先生です。入院したと聞いてはいましたが、重い病気とは思っていなかったのでビックリしました。

「昨夜のことはS先生と関わりがあるのでは?」と思えたのですが、そうだとしたら数百キロ離れた病院からどうやって来られたのか…。私は入院先の病院にお見舞いのハガキを出していました。もしかしたら返事をしようとして来てくれたのではないか、「肉体を離れた人の存在」もあるのではないか、そう思うようになった体験で、この出来事が不思議な漫画を描く元になっています。

――送達ねこさんが実体験をSNSにアップすると、多くの人たちから「説明つかない体験談」が届いたそうですね。送達ねこさんが特に印象に残った話を教えていただけますか?

「線路を渡るときに、事故で亡くなった配達員の声が聞こえる」という配達員さんの話が印象に残っています。すさまじい悲鳴と共に悲痛な無念が伝わってきたそうで、ご本人も同じ仕事に就きながら、他人事ではないしんどいものがあると思いました。

また、不思議な体験を「誰にも話したことがなかった」と語るかたが何人もおられたのが印象的でした。「信じてもらえないと思ったから」「相手に引かれると思った」と…。漫画のなかでも「心霊を証明する難しさ」に触れていますが、たしかに霊体験を語るときはどうしても場所を選ぶというか、慎重になってしまうところがあると思います。

彼は能力者なのか?送達ねこ(@jinjanosandou)

本作では、サラリーマンが村井さんの元を訪れる後日談まで描かれている。村井さんは彼が目の前に現れたとき「あの前後不覚だった人がどうしてオレの名を?能力者?」と驚いたが、彼は「とっさに名札に反応するの営業の性ですね」と笑った。ある意味、名札に対してQRリーダーのごとく反応する優れた能力者=営業マンだった。

「郵便屋が集めた奇談」は、読者から「こういう不思議で怖い話って好き」「けっこう背筋がゾクッとしたけど、めちゃくちゃおもしろい…!」と好評だ。日本のどこかの町でひっそりと起こっている“怪異”を覗き見してみよう。

【郵便屋が集めた奇談】『エクトプラズムサラリーマン』N支店の村井さんの話を読む

取材協力:送達ねこ(@jinjanosandou)

※記事内に価格表示がある場合、特に注記等がない場合は税込み表示です。商品・サービスによって軽減税率の対象となり、表示価格と異なる場合があります。

注目情報