混雑している寿司屋。20分経過して、イライラしてきた父。店員が人数の少ない人を優先的にカウンター席に案内すると、「俺たちよりあとに来ただろ。順番を抜かすな、非常識だぞ!」と、店員を怒鳴った。順番がきても「俺たちのほうが早く並んだのに」「お金を払うお客様に対して失礼だろ!」と不機嫌のまま。周囲から冷たい視線を浴びているのは、自分の父親だった――。今回は、作者の西野みや子(
@miyakokko61
)さん『わたしの親が老害なんて』を紹介するとともに話を聞く。
大声で怒鳴り散らし、ついには警備員まで呼ばれる事態に。
80代になる両親は近所に住み、かつては頼れる存在だったが、年齢を重ねるにつれ、その関係に少しずつ変化が生まれていく。いまだに古い価値観を押し付けてくる両親の言動に、戸惑いを隠せない日々。世間でささやかれる「老害」という言葉が、まさか自分の親に当てはまる日が来るとは…。
本作について作者の西野みや子さんは、「『老害』は誰にでも潜む可能性があることを伝えたかったので、話を聞いてくれない祖父母や心配性で世話焼きな母親など、あえてどこにでもいるような登場人物にしました」と話す。また、「『老害』とは特別な誰かを指すものではなく、私たちのすぐそばにあるものだということです。年齢に関係なく、自分の価値観や経験を他人に押しつけてしまったり、異なる文化や考え方を受け入れようとしない態度が、そうした摩擦を生む原因になるのではないかと考えています」と語る。
最後に「『老害』という言葉はインパクトが強く、軽々しく使うべきではないと私も思います。でも、その実態は特別なことではなく、私たちの身近な人、そして自分自身にも起こりうるものです。この作品を通じて、『老害』とされる人たちの背景や、なぜそうなってしまったのかを知ることで、私たちもまた同じ道を歩まないように、自省するきっかけになればうれしいです」と作品に込めた想いを明かしてくれた。
身近な価値観を見つめ直すきっかけをくれる、西野さんの「わたしの親が老害なんて」。ぜひ一度、読んでみてほしい。
取材協力:西野みや子(@miyakokko61)
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