「沖縄国際映画祭」カウントダウンイベント3日目。桜坂劇場では、支配人の真喜屋力さん自ら観客を誘導するほどの長蛇の列ができた。昼3:00からの「YOSHIMOTO DIRECTOR’S100」3作品とトークショー目当ての観客だ。上映されたのは「be set free」(監督:次長課長・河本準一)、「いいオンナには運がある」(監督:森三中・黒沢かずこ)、「GRAND ROYAL GARDEN HOTEL」(監督:サバンナ・高橋茂雄)の3本。
上映終了後、MCの出雲阿国は登場するやいなや、「満員御礼でビックリです」と驚きの表情を見せた。トークショーのゲスト、サバンナ・高橋茂雄が舞台に出てくると、女性客の黄色い歓声が。人の多さとお客の反応に驚いたのか、高橋の顔は終始真っ赤。緊張のせいか、舞台中央でなく客席ぎりぎりの位置に立ち、「この映画のメッセージは?」の問いにも、「なんでしょう。裸で寝るな、かな? 観る方がおもろかったらうれしいです」とはにかみながら答えていた。
出演は、“林将軍”ことカリカ・林克治、ジャリズム・山下しげのり、たむらけんじ、ブラックマヨネーズ、次長課長・河本準一と豪華なメンツ。ホテルのフロントマンとお客さまのやり取りを描いている。ホテルのフロントマン八田(林克治)は「お客さまのご要望にはすべてお応えする」という信念を持ち働いているが、無理難題の要求が多い客に四苦八苦する。主演の林は、ホテルマンにピッタリの風ぼうで、声の良さを生かしてナレーションも務めている。
先輩たちに大勢出演してもらったため、「カット」というところも、「カットです」という風に気を遣ったと言う。控えめにしていたせいか、先輩たちのアドリブが暴走。山下がケーキを注文するくだりで、「ケーキだけに景気よくね」のアドリブを変えるように指示を出したが、何度撮り直しても台本どおりに演じてくれない山下に、とうとう折れてしまい、ついには本編で採用したとか。
次回作への意気込みを問われ、高橋は「サーカス団の話を作りたいです」と即答。ある日、家に突然サーカス団がやってきて、「サーカスに入りませんか?」と誘う冒頭はでき上がっているとのこと。会場からは次回作への期待からか拍手が起こり、高橋は最後まで赤面で手を振り去っていった。
なお、桜坂劇場では3月24日(水)の「YOSHIMOTO DIRECTOR’S100」追加上映が決定。高橋監督作も上映される。【東京ウォーカー】