キングコングの西野亮廣さんが呼びかけて開催することになった「あらためて新成人を祝う会」が、2018年2月4日、横浜港 大さん橋国際客船ターミナル 2階「CIQプラザ」にて開催された。この会は振り袖のレンタル業「はれのひ」が突然営業を停止し、成人式で晴れ着を着られなかった人たちを対象に、成人式をもう一度プレゼントしようというもの。振袖は「京都きものレンタルwargo」の協力により無料で提供された。
運営+着付け、ヘアメイク、記念撮影スタッフら約200名、ボランティアスタッフ約100名などの手により執り行われた今回の会。成人式に参加できなかった新成人やその親ら200名が参加し、約1か月遅れの晴れ姿に笑顔を見せた。
朝10時より受付し、着物やへアアクセを選び、ヘアメイク、着付けまでがおよそ1時間程度。会場ではSNSを意識した自撮りのフォトブースや、似顔絵ブース、石川「百年珈琲」の無料コーヒーブース、横浜中華街の「鳳占いやかた」のブースなども設置され、待合のスペースも楽しめる工夫がなされていた。夜は、ふ頭ビルから出航するアニバーサリークルーズのクルーザー2隻によるクルージングも行われ、西野や武井 壮らも乗船。2時間ほどのクルージングでディナーを楽しんだ。
キンコン西野が、新成人にお祝いの言葉
西野は、会場で囲み取材に応じ、「僕は何もやっていない。スタッフが頑張ってくれた」「親御さんが涙していて、それがうれし涙だったのがよかった」とコメントした。この会のこだわりは「楽しく終わろうと。いつまでも誰かをたたくのではなく、笑顔で終われたらと。悲しい気持ちはもうやめて、もう一回楽しく終わろう」というものだった。
「企画の実現」が早かったが、という質問には「もともとは、女性スタッフが、なんとかしましょうよという話をその日(成人式)の夜に持ちかけてきて、その夜にはやることが決まっていた。やるぞと決めたら、いろんな仲間たちが、うちも!と賛同してくれた」と明かした。開催のきっかけは「はれのひのことがあって、ブーブーいう割には行動を起こさないなって。そっちに対して、オイ!という気持ちがあったので、じゃあやっちゃおうかと」。
成人式の思い出は「(成人式には)出ていないのでわからないが、いろいろ聞いたら、結局は女性は成人式ではなく、晴れ着を着て写真を撮るというところだからそこにピークを持って行こうと思った」とのこと。「ウン千万かかるな、と思ったが、そんなもんは頑張ったら取り返せる。全額出すっていったら、晴れ着の提供が決まったり、お花を飾る企業さんが飾ってくださった。武井 壮さんも真っ先に連絡くださって、船の中は武井さんが盛り上げてくださった。あとはよしもとの後輩芸人も一緒に乗ってくれます」と仲間の参加に感謝する一面も。
そして、ホリエモンがお年玉を用意してくれたと言い、「人数分の仮想通貨(NEM・ネム)を100円分、1人の分だけ5万円分入っている」とホリエモンからのお年玉を紹介した。「一日だけの支援ならボランティアでもいいが、永続的なボランティアにするなら仕事にしなくてはいけない。自分に立ち上げたサービスの広告費でまかなっていく予定。こうした支援は永続的に行っていく」と締めくくった。
このように、西野の呼びかけで、多くの大人たちの力が加わり、大成功に終わった成人式。新成人にとっても、忘れられない一日になったはずだ。
【構成・取材・文/濱口真由美、撮影/奥西淳二】