コーヒーに革命が!デロンギからトップバリスタも認める一杯を作る業務用マシンが登場!

東京ウォーカー(全国版)

イタリアの家電メーカー・デロンギ(デロンギ・ジャパン株式会社)は、2月20日(火)に東京ビッグサイトで開幕した第46回 国際ホテル・レストランショーで、日本初上陸となる新たなコーヒーマシン「エバシス」ブランドを発表。家庭用コーヒーマシンの販売額で世界No.1シェアを誇る同社が、国内の業務用全自動コーヒーメーカー市場に今春より本格参入を表明した。

一回りコンパクトなタイプの「C’2 cameo」だが、性能は「e’2m」と同等


1時間におよそ140杯作ることを可能にし、チェーン展開する飲食店などへの販売を想定。コーヒーを抽出する圧力や抽出時間まで細かく設定できる味へのこだわりは家庭用マシン同様に健在だ。“より品質の高いコーヒー社会”の実現に向けた第一歩を日本で踏み出し、今後の世界各国への順次展開の足がかりとする。

【写真を見る】エバシスブランドの発表と共に行われたペーガー氏と石谷氏の対談。さわやかすぎる二人の笑顔


発表当日は、世界的に著名なバリスタでグローバル ブランドアンバサダーを務めるマット・ペーガー氏がオーストラリアから来日し、登場。ジャパンブランドアンバサダーの石谷貴之氏と共に日豪チャンピオンバリスタによるスペシャルトークイベントが開催された。

2012年のワールドブリュワーカップで優勝したペーガー氏は、名実共に世界トップクラスのバリスタ


抽出のプロセスにこだわりを持つというペーガー氏は、特にフレーバー、味、香り、質には一家言あるようで、「重要視していることを1つ挙げるとすればスイート、つまり甘さです。ただし、砂糖のような甘さではなく、果物が熟したようなバランスのとれた甘さ」とそのこだわりを明かした。石谷氏も「お客さんを心地よくするということをまず重視している。あとは毎回同じクオリティーのコーヒーを提供できるように、味付けだったりパフォーマンスを高める努力をしたりしています」と語っている。

2017年のジャパンバリスタチャンピオンシップで優勝するなど輝かしい経歴を誇る、日本のトップバリスタ石谷氏


対談ではコーヒーの品質に対するトップバリスタの強いこだわりが感じられたが、今回発表されたエバシスの製品2種「e’2m」(イーツーエム)と「C’2 cameo」(カメオ)は、 この品質に対する革新技術を兼ね備え、常に最高レベルのコーヒーを提供できるという。

「e’2m」は1時間で175杯のエスプレッソの抽出が可能


ポイントは3つ。まず1つ目が、複数のプロセスを経ることでバリスタクオリティを一貫して再現する“e’バリスタシステム”だ。

エバシスは2つのモーターによって豆の挽き目を10ミクロン(0.01mm)単位で調整可能。つまり、エスプレッソの抽出時間を1秒、2秒という非常に細かい単位で調節できるのだ。加えて、淹れるすべてのコーヒーを内蔵するコンピュータでモニタリングしているので、抽出時間が変わるようなことがあればマシンがグラインダーの設定を自動で変更し、豆の挽き目を元の仕様に合うように調整する。

対談の途中には、ペーガー氏による「C’2 cameo」の実演が行われた


また、コーヒーの量は必ずしも時間が正確な測定値であるとは限らないとのこと。そこで重要になってくるのが、抽出チャンバーだ。上から豆が落ちてくると、抽出チャンバーはコーヒーの粉をタンピングするシャワースクリーンの下へと移動。タンピングの圧力は設定値で止まり、且つ、グラインダーの時間変化はモニタリングしているため、常に一定のコーヒー量が保たれるというわけだ。

液晶パネルをタッチするだけで、好みのコーヒーがすぐに飲める


仕上げに用いるミルクの作り方は3種類。まず通常のエスプレッソマシンと同じくスチームワームを使う方法だが、スチームワームに備えられた温度計がバリスタに代わって自動で温度コントロールをしてくれるのがポイントだ。次に、スチームワームは使用するものの、空気との混合はマシンで行う方法。そしてモジュールを使ってミルク投入と同時にスチーミングと空気の混合を行う方法では、空気の混合量は好みに合わせて設定でき、当然、温度は常に一定となるようにコントロールされている。

クリーミーかつ芳醇な香りの至福の一杯がいとも簡単に出来上がる


2つ目が、エバシスの最大の利点ともいえる“e’コネクト”。

これは1台1台のマシンをクラウド上でトラッキングできるというもので、現在の稼働数、抽出時間、ミルク温度、マシンの清掃状況などが確認できる。このメリットは店舗ごとの販売データを一括管理できるほか、消費動向の追跡や解析、コーヒーメニューや店舗ごとの味の均一化をどこからでも行えることだ。

「おいしいコーヒーを飲みたいというニーズが高まっている」と今後の展望に期待を寄せる杉本敦男デロンギ・ジャパン代表取締役社長


そして最後が、エバシスマシンが交換可能な個々のモジュール設計で構築されていること。これにより、パーツごとの修理・点検ができ、万一の故障時でも迅速な対応が可能になった。

これまでのコーヒーマシンより優れている点について、「C’2 cameo」の開発に携わったペーガー氏は「従来マシンのような外観とバリスタのようなクオリティーを両立させていること」と語った。石谷氏は「細かな設定ができるので、クオリティーの維持という点において非常に可能性を感じる」と使用した感想を述べてくれた。

デロンギブースは第46回 国際ホテル・レストランショーの会場内、東3-R16に


いつでもどこでも同じクオリティーのコーヒーの提供を目指して登場したエバシス「e’2m」と「C’2 cameo」。トップバリスタお墨付きのその品質で世界を席巻する日も近そうだ。

安藤康之

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