北九州発のJクラブ・ギラヴァンツ北九州が、3/7、Jリーグの舞台に登場して1か月が経過した。そこで、これまでのギラヴァンツ北九州の戦いぶりを振り返ってみよう。
1月にJリーグ加盟が承認され、クラブ呼称も前身のニューウェーブ北九州からギラヴァンツ北九州に変更。与那城ジョージ監督体制3シーズン目を迎えたことしは、昨シーズンの主力をキープしつつも、アビスパ福岡から長野聡など7選手が新加入し、各ポジションのセンターラインの強化にも成功。J2仕様となったチームでJリーグ初陣に挑むことになった。
3/7の開幕戦はアウェーで横浜FCと対戦。寒空の中行われたゲームでは、相手のすばやい攻守の切り替えに苦しみ前半で2失点。佐野が精度の高いチャンスボールを供給し続けたがゴールには繋がらず、結局、2-0の黒星スタートとなった。
続く第2節はホーム開幕戦として、ヴォルティス徳島を対戦。試合開始から激しいプレスで徳島を圧倒するも、前半終了間際にゴールをとられ、後半20分にも追加点を0−2で許してしまう。
その5分後にFW中嶋が意地のゴールを決めて1-2と、1点を取り返し、その勢いで攻め続けるも、ヴォルティスにさらなる追加点を許してしまい、勝利を掴むことはできなかった。
そして、待望の初勝利の瞬間は第3節に訪れることになる。ホームに東京ヴェルディを迎えた一戦は、ヴェルディに立ち上がりからボールを支配される一方で、カウンターからゴールを伺う展開となる。劣勢を強いられるかと思われた前半10分、MF関がコーナーキックから待望の先制点を奪う。その後、相手の攻勢が強まったうえ、FW大島が退場となり、さらなる劣勢を強いられるも守備陣が奮闘。猛攻を耐えしのいで1-0のままタイムアップ。ついにJリーグ初勝利を掴んだ。
相手の決定力不足に助けられた面もあるが、間違いなくチーム全員で掴んだ勝利。新体制記者会見で監督が語っていた「11人がピッチ上を忙しくかけまわる『忙しい』サッカー」が形になったゲームでもあった。これからも連戦が続くゴールデンウィークを経て、W杯中断まで戦いは続いていく。格上が多いことは確かだが、そんなチームを相手に戦いながらさらなる上昇気流をつかめれば、今シーズンのJ2のサプライズとなるかもしれない。今後の活躍にも期待しよう。
【福岡ウォーカー/山田晃裕】