このベーカリーがなければパン文化の発展はなかったかも?愛され続ける老舗ベーカリー4選

関西ウォーカー

京都と神戸はパンの消費量が多く、ベーカリー激戦の地域。そんなエリアにあって、このベーカリーがなければパン文化は根付かなかったと言っても過言ではない、京都と神戸を代表する老舗をご紹介。各店の人気パンをランキング形式でお届け!<※情報は関西ウォーカー(2018年3月6日発売号)より>

「進々堂」愛されパンBEST3


創業から105年、京都のパン文化の礎を築いたのが「進々堂」。日本人で初めてのパン職人として渡仏した創業者・続木 斉の技術や思いは、看板商品のバゲットをはじめ丁寧に作られたパンに受け継がれている。

「シェフのカレーパン(写真下)」(205円)、「自家炊きクリームブリオッシュ(左上)」(194円)、「バナナとクルミのクロッカン(右上)」(194円)/進々堂 寺町店


<1位>「シェフのカレーパン(写真下)」(205円)。粗めのパン粉を使い、ザクザク食感をアップ。じっくり煮込んだカレーはミンチがたっぷり。

<2位>「自家炊きクリームブリオッシュ(左上)」(194円)。口溶けのよいブリオッシュ生地の中に自家製カスタードクリームを。幅広い年代に人気。

<3位>「バナナとクルミのクロッカン(右上)」(194円)。バナナとクルミを混ぜて香ばしく焼き上げた生地は、食感も抜群で食べ応えもあり!

【写真を見る】菓子パン、総菜パン、食パンすべてが充実/進々堂 寺町店


パンは店のすぐそばの工場から届く。レストランではモーニングやランチを提供。

左京区吉田で続木 斉・ハナ夫妻が創業/進々堂 寺町店


創業1913(大正2)年。左京区吉田で創業者の続木 斉・ハナ夫妻が創業。開業翌年に店が火事で全焼し堀川竹屋町に移転。1924年、続木が渡仏。帰国後フランスパンの製造・販売を開始。その後パン食堂をオープンさせ、1962年に卸事業にも進出。現在、京都市内で11店を展開する。

「よりおいしいパンをご提供できるように、定番商品も定期的に改良しています。カレーパンは改良を重ねることでロングセラーに。食感がよくなり好評です。これからもパン好きの京都の皆様においしいパンをお届けしていきます」と、店長の渡邊あさ子さん。

■進々堂 寺町店<住所:京都市中京区寺町通竹屋町下ル久遠院前町674 電話:075-221-0215 時間:7:30~20:00、レストラン・イートイン7:30~19:00(11:00~14:00はイートイン不可) 休み:なし 座席:50席 タバコ:禁煙 駐車場:なし 交通:地下鉄京都市役所前駅より徒歩7分>

「ドンク」の愛されパンBEST3


1905年に創業、1965年に神戸・三宮で本格的なフランスパンの販売を始めた老舗ベーカリー「ドンク」。定番の食パンや食事パンはもちろん、月1回は出る新作や旬の素材を使ったフェアなどもあり目新しいパンも満載。

「淡路のたまねぎパン」(206円)/ドンク三宮本店


<1位>「淡路のたまねぎパン」(206円)。ざく切りの淡路島産タマネギがトロトロ。ほのかなバターの塩味と風味が全体に行き渡り絶品。

「コーンパン(小)」(76円)/ドンク三宮本店


<2位>「コーンパン(小)」(76円)。ふんわりしたパン生地の中にコーンがたっぷり。食事パンとしても、おかずを邪魔しない絶妙さ。

「琥珀バターのメロンパン」(206円)/ドンク三宮本店


<3位>「琥珀バターのメロンパン」(206円)。表面に焦がしバターをかけて仕上げた、風味豊かな味わい。上のクッキー生地もしっとり。

パンに添えられたポップを読みながらじっくりパン選びを楽しむ客が多い/ドンク三宮本店


奥の棚には定番の「ハードトースト」(357円)が並ぶ。

「近所の行き付けのパン屋さんとして使っていただいてます。神戸の方は舌が肥えた方が多いですよ。パンは生き物、ぜひその日のうちに味わってください」と、店長の志茂勝司さん。

■ドンク三宮本店<住所:神戸市中央区三宮町2-10-19 電話:078-391-5481 時間:8:00~20:00(1F販売)、2Fカフェ9:00~20:00(LO19:30)、3Fカフェ11:00~20:00(LO19:30) ※3Fカフェは平日15:00~20:00(LO19:30) 休み:なし 座席:45席 タバコ:喫煙可 駐車場:なし 交通:JR・阪神元町駅より徒歩5分>

「志津屋」の愛されパンBEST3


京の町の風景になっているとも言える「志津屋」の看板。1948年に創業、右京区にある本店をはじめ、現在は20店以上を構える。名物パンの「カルネ」は今や“京都人の国民食”として全国に知られる存在に。

「カルネ」(190円)/志津屋 京阪三


<1位>「カルネ」(190円)。ふわふわのフランスパンにはさむのはタマネギとハムのみ。シンプルながらこだわりは満載。

「たっぷりクリームパン」(180円)/志津屋 京阪三


<2位>「たっぷりクリームパン」(180円)。ずっしり重みを感じるほど自家製カスタードクリームがたっぷり。1日に約1000個売れる人気。

「元祖ビーフカツサンド」(530円)/志津屋 京阪三


<3位>「元祖ビーフカツサンド」(530円)。肉が硬くならないように余熱で火を通し、熱いうちにサンド。秘伝の特製ソースで仕上げる。

棚にぎっしり並ぶパンの種類は40~50種/志津屋 京阪三条店


駅構内の店舗という限られたスペースながら、パンのラインナップは充実している。

「カルネは不動の人気。味付けのマーガリンは塗り方や量が決まっています。全体にまんべんなく塗り、具もどこから食べてもおいしいようにはさんでいます」と、店長の中武麗那さん。

■志津屋 京阪三条店<住所:京都市東山区三条通大橋東入ル大橋町124 京阪電鉄三条駅地下コンコース 電話:075-551-6100 時間:7:00~21:00 休み:なし 座席:なし 駐車場:なし 交通:京阪三条駅構内>

「イスズベーカリー」の愛されパンBEST3


「イスズベーカリー」には創業から72年、毎日飽きの来ないパン作りをモットーにしたパンが並ぶ。ハイレベルな技術・技能者に対して神戸市が認定する「神戸マイスター」を獲得した巧の技が光る「ハード山食」(270円)などのほか、毎月新作も登場。

「トレロン(右)」(1本・582円、1/2本入り291円)、「超特選クリームパン(中央)」(183円)、「牛すじ煮込みカレー(左)」(216円)/イスズベーカリー元町店


<1位>「トレロン(右)」(1本・582円、1/2本入り291円)。長さ75cmの超ロングなパン。沖縄から取り寄せたソーセージが歯応え抜群。1本か1/2本で。

<2位>「超特選クリームパン(中央)」(183円)。バニラの風味がたまらないカスタードクリームが、ブリオッシュ生地の中にたっぷり!

<3位>「牛すじ煮込みカレー(左)」(216円)。牛スジのコリッ、とろっとした歯応えが絶妙。生地の中のカレーの辛味は程よく、香りもスパイシー。

観光客や元町に買物に来たついでに立ち寄る客も多い/イスズベーカリー元町店


店内はつねに混雑。本店はフラワーロード沿い(現在は仮店舗)。

初代・井筒幸夫が創業し、合資会社イスズベーカリーを設立/イスズベーカリー元町店


創業1946(昭和21)年に初代・井筒幸夫が創業。1951年5月に合資会社イスズベーカリーを設立。1984第20回全国菓子博ではハード山食パンが内閣総理大臣賞を受賞。1998年に2代目オーナーシェフ井筒英治が製パン部門の初代神戸マイスターに認定され、現在も日々進化中。

「可能なかぎり手作業にこだわったパン作りをしています。焼き加減など生地の変化には敏感なお客様が多く、だからこそ丁寧に作ることを大事にしています」と、店長の成澤 巧さん。

■イスズベーカリー元町店<住所:神戸市中央区元町通1-11-18 電話:078-393-4180 時間:8:00~21:00 休み:なし 座席:なし 駐車場:なし 交通:JR・阪神元町駅より徒歩3分>【関西ウォーカー編集部】

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