「家に使わないコスメがたくさんあるんだけど、使う?」と聞かれたら、皆さんはどう受け取るだろうか?今回紹介する話の主人公は、同僚の声かけに「え、いいんですか?」と喜び、同僚は「うんうん、じゃあ明日持ってくるねー」と返す。すでにこのとき、双方の間には齟齬が生じていた。その同僚は「使うか使わないか」を聞いただけで、「あげる」とはひと言も言ってなかったのだ。
さて翌日。同僚のベテランスタッフである布津さんが口紅とアイシャドウを入れた紙袋を手渡してくれた。「Tシャツも入ってるから見といてー」という言葉に「ありがとうございます」と返事をして受け取った主人公。休憩中にウキウキで中身を見た彼女だったが、一瞬でビックリ仰天する!一体どんなものが入っていたというのか!?それは、きっとほとんどの人がドン引きしてしまうような中身だった。彼女は「せっかくですが、ちょっと…」と布津さんに返すことにしたのだが、問題はこの先のやりとりである。
紙袋を返された布津さんは、ちょっと心外な顔をする。あの手この手で品物を押しつけようとするが、主人公は「でも、せっかく“いただいた”のに使わなかったら悪いですしー」とやんわりとお断りした。するとここで衝撃の事実が発覚!布津さんは「やだなぁー!」「ちゃっかりしてるー」と大笑いする。そして「それ全部で1万円でどう?」と言い出したのだ。
本作『ベテランスタッフ、布津さん』を描いたのは、アパレル業界で約10年の接客経験を持つゆき蔵(@yuki_zo_08)さんである。接客業をしていた当時に実際に体験した事象をベースに描く“接客業あるある”は、ウォーカープラスでも人気の漫画である。店舗名や人物は身バレしないようにアレンジをかけているものの、事実をベースに描いているというだけあり、とても興味深い。本作についてゆき蔵さんに詳しく話を聞いてみた。
――袋の中身を見たときの率直なお気持ちをお聞かせください。
「タダより安いものはない」と思いました。結局、タダではありませんでしたが…。
――押しが強くて断りづらい状況だったかと…。毅然とした対応ができなければ売りつけられていたのでは…?
そうですね。先輩なので言いづらい部分はありましたが、さすがに1万円と言われて断りました。
本エピソード以外にも、布津さんの武勇伝はすさまじい。自分にとっての常識が世間一般の常識と信じて疑わない布津さんは、自分と違う考えの人に対して「それ、“普通”じゃないよ?」「一般常識だよ?」と言いまくる。重篤なアレルギーを引き起こすためにインフルエンザの予防接種を受けることができないスタッフに対して「ありえなーい!予防接種しないとか“普通”じゃないよ?」「予防接種してない子を店頭に立たせていいの?」と追い詰めていくエピソードは、もう度を越している。アパレルショップで働くベテランスタッフ・布津さんの“普通”を見てみたい人は、ぜひ本編を読んでみて!
取材協力:ゆき蔵(@yuki_zo_08)
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