海で会ったら超ヤバイ!しながわ水族館に集結した危険生物たち

東京ウォーカー(全国版)

しながわ水族館では、5月7日(月)まで、春の特別展として、海に生息する危険な生物をテーマにした「海の危険ないきもの大集合~マジでやばい生物(やつら)たち~」が開催中だ。

鋭い牙や有毒のトゲなどを持つ危険生物たち。海で出会ったらたまったものではない


地下1階の多目的ホールほか館内各所に、海に潜む約30種の危険生物が展示される同特別展。その中でも、特に危険な生き物がこれだ。

綺麗な“タコ”には毒がある 「ヒョウモンダコ」


【写真を見る】全身に点在する青い豹柄のような模様が特徴のヒョウモンダコ


興奮すると体色が変わり、青い斑点が鮮やかに変色


フグと同じテトロドキシンという毒があり、 “殺人ダコ”の異名を持つ体長10cmほどの小型のダコ。もともと沖縄や九州などの温かい海に生息していたが、地球温暖化による海水温度の上昇とともに北上、2016年には神奈川県・腰越漁港でも発見されている。ヒョウモンダコはくちばしから唾液腺の毒を体内に送り込み、噛まれるとしびれやけいれんを起こし、過去には全身麻痺で死亡した例もあるという危険生物。万が一、見かけても決して近寄らないことだ。

サンゴを食い荒らすサンゴハンター「オニヒトデ」


通常、体長20から30cmほどだが、60cm程度まで成長する個体もいるという


大量発生によるサンゴ礁への食害が問題視されている“サンゴの天敵”オニヒトデも危険な生き物だ。体表を覆う無数のトゲには強い神経毒があり、刺されると激しい痛みや腫れを伴う症状に苦しめられる。場合によってはハチに刺された時のようにアナフィラキシーショックを起こし、死に至る可能性があるそうだ。色鮮やかで尖ったシャープな造形はかっこいいが、やはり触らないほうがいいだろう。

岩に擬態して海中に潜む「オニダルマオコゼ」


岩にそっくりの姿で獲物を待ち伏せる肉食性の魚。海中では判別も難しく、気がつかないだけで、意外と近くにいるかもしれない


背ビレにハブの数十倍といわれる猛毒のトゲを持つオニダルマオコゼ。一匹が持つ毒量は大人4人を死に至らしめるとされており、刺毒魚の中でも恐れられている魚だ。毒のトゲは非常に鋭く、かつ硬いため、ビーチサンダルやマリンブーツを簡単に貫通してしまう。海に遊びに出かける際には、足元にも十分注意を払うことをおすすめする。

水深50から100mに生息する「オオカミウオ」。海水浴で目にする機会はほとんどないが、噛まれると大怪我をする可能性がある危険な魚だ


上記のほかにも、カニや貝の硬い殻を簡単に噛み潰すほど噛む力の強い「オオカミウオ」やサメの中でも5番目に人との事故が多い「シロワニ」など、一目でヤバそうな生物を展示。また、観賞魚として人気の反面ヒレに有毒のトゲを持つ「ハナミノカサゴ」や粘液毒で周囲の魚を殺してしまうこともある「ハコフグ」など、海で出会ったらつい触りたくなるが、実は危ない生物も展示している。

あらかじめ危険な海の生物を把握しておけば、夏には楽しい海水浴シーズンが待っているはずだ。

安藤康之

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