CSのファミリー劇場で人気を博すオカルトバラエティ「緊急検証!」シリーズ。その特別編として、「緊急検証!外伝 幻妖国家・ソ連の真実~ハラショー超常シベリア鉄道の夜~」が4月27日(金)に放送される。
特別編放送のきっかけは、2017年に放送された「緊急検証!」シリーズの「第4回紅白オカルト合戦」のオーディオコメンタリー企画。オーディオコメンタリー内で大槻ケンヂと上坂すみれによる“ソ連のオカルトの検証が見たい”の一言が実現した形だ。今回は、ソ連大好き声優で知られる上坂すみれが司会を担当する。
放送に先駆け、番組の収録を終えた大槻ケンヂと上坂すみれにインタビューを実施。そこで語られたソ連にまつわるディープなトークとは……!?
――本日は収録おつかれさまでした。いつもの『緊急検証!』とは違ったスタイルの収録となりましたが、ご感想は。
大槻:(司会の)逸見太郎さんがすみぺ(上坂すみれ)に変わっていたので驚きました(笑)。全容をよく把握しないで収録にきたので「あれ!?」という感じで。新鮮でよかったと思います。
上坂:私も一度オーディオコメンタリーで「緊急検証!」に出させていただいたんですけれど、そこでの一言で素敵な番組に出させていただきすごく嬉しかったです。テレビで見るよりも間近でプレゼンが見られてとても楽しかったです。
――上坂さんはプレゼンターの皆さんと生でお会いしていかがでしたか。
上坂:私も声優をやっているので、皆さん個性的で先を聞きたくなるようなお話の仕方、声の使い方が素晴らしいと感じました。オカルトもプレゼン能力もないとダメなのだな、体力勝負なのだなと思いました。
――お二人が今回のプレゼンの中で印象に残ったものを教えてください。
大槻:ちょうど今、全部忘れたところです(笑)。この番組は毎回一挙に色々なオカルト情報を叩き込まれるものですから、頭の中がカオスになるんですよ。オンエアを見て「こんな話あったな」と思う感じですかね。今回もUFOからUMAからボルシチまで全部出ましたからね。
上坂:私は、ソ連の歴代書記長がずっとドラコニアンだったのにゴルバチョフはレプティリアンだったという話が印象的でした。レプティリアンは平和主義の方が多いそうで、だからペレストロイカも起こったのだなと思いました。
――今回テレビ番組でのご共演となりましたが、お互いの印象は。
大槻:僕は上坂さんがソ連のスパイじゃないかとずっと思っているんですけど(笑)。でも、人としてのポテンシャルが高いという印象がありますね。すごくきれいで、声優としても素晴らしくて、そして何故かソビエトの知識も豊富という奇妙なバランス。今回は改めてただものじゃないなと感じました。
上坂:大槻さんには「緊急検証!」を見守り続けている方というイメージがあったんですけど、こういう風に見守っていらっしゃるんだなと間近で知ることができました。そういえば、大槻さんは「緊急検証!」シリーズは皆勤賞でしたっけ?
大槻:一回だけ出てないの。心霊スポットに夜中に行くという回で、「眠いからいけないです!」って(笑)。でも、今回が一番過酷な収録でしたよ!
上坂:確かに、このスタジオの底冷えとの戦いが(笑)。
大槻:本当に寒かった。でもきっと、スタッフの方が気をつかって極寒のソビエトを再現してくれたんだろうと思います(笑)。
――大槻さんと上坂さん、それぞれのソ連へのイメージをお聞きしたいです。
上坂:私はソ連国歌から興味を持って、ソ連にしかない文化がたくさんあるなと思って純粋に調べるうちにはまっていったんです。ソ連が好きと言うと「あなたやばいぞ」って言われることが多いのですが、世の女性がハワイが好きというのと何ら変わらないと思っています。ソ連でパンケーキを食べようと、ハワイでパンケーキを食べようといいではないかということを私は広めていきたいと思っています。
大槻:僕は政治のことはよく分からなくて、ソ連になんのイメージもなかったんですけど……。僕らの世代だと、ちょうどペレストロイカの後にソ連から多くのレスラーが来たんですよ。レッドブル軍団と言って、ソ連の強豪をプロレスラーにしようという。
上坂:リングスみたいな?
大槻:その先駆けのようなもので、誰がいたかな。サルマン・ハシミコフとかだったかな。それで、ソ連の柔道家と(アントニオ)猪木が戦って、猪木が負けたの。その時何故負けたかというと、明日試合だというのにウォッカの一気飲みで二日酔いになって立てなかったと……何の話でしたっけ(笑)。
――ソ連にまつわる面白いエピソードをお聞かせいただきありがとうございます(笑)。
大槻:ああ、もうレッドブル軍団とか知らないんだ、そうですよね。その後、前田日明さんのリングスでロシアやグルジアから格闘家がやってきて、特にヴォルク・ハンというレスラーが強くてね。そういうことでしかソ連を知らなかったので、今日はオカルトというポイントからいろいろ知れてよかったです。
――上坂さんは、今回の番組を通じて見方が変わったところはありますか。
上坂:ソ連は全世界の6分の1の面積があった超大国なので、その指導者にも様々な曰くがあったのだなと思いました。スターリンに「踊ってみなさい」と言われたら辛いんだろうな、と。
大槻:元祖パワハラだね。
上坂:ソ連のオカルティックパワハラという内容には、ハラスメントやブラック企業からいかに逃れるか、日本で生きる上での知恵がちりばめられていたのではないかと思います。
大槻:僕はロックをやっているので、スターリンといえば遠藤ミチロウさんのバンド「ザ・スターリン」なんですよ。ただ、ザ・スターリンが好きな奴は(ヨシフ・)スターリンが何者か大概よく分かってない(笑)。僕もそうだったんですけど。……スターリン、悪いやつだね!
上坂:私はファンクラブの名前をザ・スターリンの楽曲「コルホーズの玉ねぎ畑」から拝借しまして。
大槻:そうなんだ、素晴らしい!
上坂:“パパ、ママ、共産党”はさすがにダメだと思って(笑)。
大槻:僕はそこから拝借して「パパ、ママ、共産党!」から始まる曲があります。ミチロウさんに「すいません」と言ったら「いいよ、いいよ」と。
――クラウドファウンディングの目標額を達成し、『緊急検証!』の映画化も決まりました。
大槻:映画化の話は聞いたんですけど、まだ何をやるかも一切知らされていないんですよ。何やるんだ、俺?怖いんですよ(笑)。
上坂:どんなことになるんだろう。楽しみですね。
――最後に、これから番組を見る視聴者へメッセージをお願いします。
大槻;今回はいつもとちょっと違うメンバーでの番外編となります。やっぱり上坂さんが司会役をやっているというのが驚くべきことですね。アニメファンのみなさんにも、ぜひこれでこの番組を知っていただければと思います。
上坂:私はあこがれの『緊急検証!』に出させていただいてすごく幸せです。番組を見たことがない人でもソ連に興味があればとても楽しめますので!……ソ連に興味がない人はどうしましょう(笑)。ソ連に興味がない人も物の試しで見てみると、私のように天啓を得ることがあるかもしれませんので、ぜひともこの番組からソ連に興味をもっていただきたいと思います!
国分洋平