配管が詰まって掃除に追われる。そんな「うんざりするトラブル」から、まさかの大逆転劇が生まれた。
兵庫県神戸市の下水処理場を悩ませていた配管のつまり。その原因を突き止めたところから、物語は始まる。
「また詰まってる…」原因を調べたら「リン」だった
下水処理場の現場では長年、配管の中にカチカチの塊がついて詰まってしまう現象に頭を抱えていた。
「なんの塊だこれ?」と神戸市と事業者が調べてみると、その正体は、高濃度で固まった「リン」だった。「リン」は肥料の原料などとして使われている。
実は現在、世界中で「リン」が値上がりして大問題になっている。「このリン、何かに使えないかなぁ」と神戸市職員と事業者は考えた。
「先回りして回収」する作戦へ
「詰まってから掃除するから大変なんだ」
「詰まる前に自前で回収して肥料にしちゃえば一石二鳥では?」
そんな現場のひらめきから開発がスタート。トラブルの原因だったリンをきれいに抜き取る技術を完成させ、採取したリンから国産肥料まで手に入る状況を作り出した。
学校給食から「日本酒」にまで大変身
こうして生まれた肥料は「こうべハーベスト」と名付けられ、地元の農家のもとへ。
できた米や野菜は学校給食に使われたり、神戸の有名な酒造で日本酒の原料になったりと、巡り巡って市民の食卓を豊かにしている。
配管掃除の苦労から生まれたアイデアが、神戸を飛び出し全国のインフラを変える日はそう遠くないかもしれない。
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