資生堂ジャパン株式会社(以下、資生堂)は、男性のスキンケアに特化した新セミナー「肌マネジメント研修 by UNO」を初開催。株式会社サイバーエージェント(以下、CA)の新入社員研修の一環として4月9日に実施された同セミナーでは、スキンケアの重要性を説くと共に実践を交えながら正しいスキンケアを新社会人たちにレクチャーした。
セミナーでは、まずCAの先輩社員3人が登壇し、用意された6つのテーマの中から自身の経験を元にマナーの重要性や対処法を新入社員たちに伝授していく。
次いで、資生堂 パーソナルケア事業本部 unoグループの堀 一臣(かずおみ)アシスタントブランドマネージャーが登壇し、「ビジネスで勝つために肌はすごく武器になる」と高らかに宣言。「肌はその人の日頃の生活習慣や内面が非常に現れるパーツ。肌荒れしていると“普段から不摂生している”と思われてしまったりするので、中長期的に仕事をしていく上で大事なポイント」と肌と対面時の印象の関係性について、新入社員にも分かるよう丁寧に説いていった。
ここから男女別に分かれての実践研修となり、講師が資生堂プレステージブランド/専門店事業本部 エリア営業本部 首都圏支社 真坂美名(まさか みな)氏にチェンジ。真坂氏はひげの剃り残しや顔のベタつきなど男性特有のポイントを踏まえ、ヘア、顔、手、服装、ボディに分かれたチェック項目ごとに印象アップのコツをくまなく紹介。
男性の肌を老化させる要因として「紫外線」「乾燥」「酸化」の3つを挙げた。特に「酸化」は大きなポイントで、女性に比べて男性の20歳以降は倍程度も皮脂量が多く、年齢が上がっても皮脂量に変化がないため、酸化による独特の嫌な匂いの発生原因になるという。「女性は男性の肌の匂いに敏感で印象にも影響を与えるため、丁寧な洗顔&肌に潤いを与えるケアで老化を防ぐことが大切です」と真坂氏は言う。
また、間違ったひげ剃りも肌には大敵で、長期間続けると毛穴が大きくなり、ひげが青っぽく見える要因になる。一見、剃れているように思える逆剃りは実は間違いで、ひげの生える方向に剃り、しっかりと洗い流すのが正しいひげ剃りだという。
続けて真坂氏は「男性のスキンケアにおいて、正しい洗顔というものが大切になってくる」と述べ、新社会人の中から5人選び、30秒間で誰が一番洗顔フォームを泡立てられるかを競う“洗顔大会”を実施。5人は思い思いの方法で泡立てにチャレンジするが、真坂氏からは「まったくもってダメ」という厳しい判定が下る。真坂氏が「差し水をして、空気を巻き込むように手を動かすことできめ細かい泡を作る」という正しい洗顔を披露すると、泡立ちの違いに新社会人たちからは驚きと歓声が上がった。
最後にプレゼントされた「ウーノ UVパーフェクションジェル」(医療部外品)の正しい使い方をレクチャー&全員が実践したところでセミナーは終了した。
研修後、受講生からは「社会人としての肌の重要性に気付かされた」「これまでは化粧水と乳液だけで終わることが多かったが、今後はオールインワンジェルクリームも使っていこうと思います」など、社会人としてひとつ素養を高める声が聞かれた。
今回の「肌マネジメント研修 by UNO」開催には、日本人男性のスキンケアに対する理解不足が大いに関係している。ビジネスマンにとっていかに好印象を与えるかは、取引相手はもちろん社内の人間関係を円滑に進める上でも重要な要素となるが、資生堂ならではの視点で“肌”に注目した。日本でも年々、男性が肌をケアする意識が高まりを見せているが、ヘアスタイリングや洗顔の使用率が60~70%であるのに比べ、スキンケアの使用率は30%前後。具体的なスキンケア方法やその重要性の理解・認知度はまだまだ低いのが現状だ。
しかし、資生堂が20~50代の男女合わせて1100人にビジネスシーンにおける男性の肌印象をテーマに実施した調査によれば、肌荒れが最も印象を左右することが判明するなど、肌コンディションはビジネスシーンにおいても見逃せない要素ということが一目瞭然。セミナー終了後、堀氏は「中国や韓国と比較すると日本は1/5、1/3という市場規模であり、まだまだ発展途上国といえます。このセミナーを通じて、スキンケアはただの美容法ではなく、“仕事でいい印象、いい結果を残せる”ということを伝えていきたい」と語り、今後は同社の考え方に共感する企業でのセミナー開催を、と抱負を述べた。
学生から社会人へと変貌を遂げたフレッシュマンたちに肌マネジメントの重要性を認識させる資生堂の新サービス。肌コンディションを整えた“美”ジネスマンがワールドワイドに活躍する姿が目に見えるようだ。
安藤康之