世界的な気候変動や需要増により、コーヒー豆の価格高騰が相次いでいる。自宅のコーヒーは節約志向へシフトされると思いきや、市場ではむしろ「本物志向」の広がりが見られる。
「タイパ・ほったらかし」×「日常のちょっとした贅沢」
タイガー魔法瓶の調査データによると、日本のコーヒーメーカーの平均購入単価は5年(2021年〜2025年)で約1.5倍に拡大。さらに、ドリップ式コーヒーメーカーにおける全自動(ミル付き)タイプの割合も年々増えており、「挽きたての本格的な味を自宅で手軽に楽しみたい」というニーズが高まっている。
背景にあるのは、時間効率を高める「タイパ(ほったらかし家電)」への投資と、コロナ禍以降に定着した「自宅でのカフェタイムの質向上」というニーズの融合だ。
プロ仕様の「コニカル式ミル」と抽出技術の革新
こうした「日常のちょっとした贅沢」を求める層に向け、家電メーカーの技術革新も加速している。
これまでは手軽さ優先のプロペラ式ミルが主流だったが、近年はプロのスペシャルティコーヒーショップなどで使われる「コニカル(円すい)式ミル」の搭載が進んでいる。摩擦熱を抑えつつ均一な粒度で豆を挽くことで、豆本来の香りと旨味を殺さずに抽出できるようになったからだ。
さらに、従来のドリップ(透過式)だけでなく、お湯に粉を浸して甘味とコクを引き出す「浸漬(しんし)式」を取り入れた新しい抽出テクノロジーも登場。
高価になった豆だからこそ、そのポテンシャルを余すことなく自宅で最大限に引き出したい——。そんなこだわり志向に応える高機能マシンの登場が、「おうちコーヒー」の質をさらに次のステージへと押し上げている。
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