実写映画『ルックバック』の作品世界を体感できる取り組み「超にかほ作戦」が、秋田県にかほ市にて行われている。「超にかほ作戦」は、実写映画『ルックバック』のロケ地となったにかほ市を訪れたファンや観光客に、ロケ地の「聖地巡礼」楽しんでもらうためのプロジェクトだ。作中に登場する部屋の撮影セットを復元して市内2カ所で公開しているほか、「ロケ地巡りMAP」の配布もスタート。ロケ地には案内看板も設置され、映画の風景をそのまま歩ける環境が整った。
2026年9月11日に公開された是枝裕和監督による同作は、原作者・藤本タツキの地元であるにかほ市を中心に撮影された。撮影は冬・春・夏・秋と一年を通して行われており、物語のなかで印象的に描かれる田んぼ道をはじめ、映画に映る風景が市内の各所に広がっている。
見どころ1:藤野と京本、2人の部屋が現実に
最大の目玉は、実際の撮影で使われたセットをもとに復元された「藤野の部屋」と「京本家の廊下と部屋」。2人の主人公それぞれの空間が、市内の別々の場所で8月28日から公開されている。映画館のスクリーンで見た「あの部屋」に足を踏み入れられるという、原作・映画ファンにとってはかなり贅沢な体験間違いなしだ。
藤野の部屋
◆場所:JR仁賀保駅
◆住所:秋田県にかほ市平沢字清水18-3
◆公開時間:10時〜17時
京本家の廊下と部屋
◆場所:にかほ市総合福祉交流センター「スマイル」
◆住所:秋田県にかほ市平沢字八森31番地1
◆公開時間:9時〜17時
※年末年始を除く
見どころ2:映画のシーンと風景が重なる「ロケ地巡りMAP」
市内に点在するロケ地と映画のシーンのつながりをわかりやすく記載したマップも登場。初めてにかほ市を訪れる人でも作品の世界をたどりやすい構成になっている。各ロケ地には案内看板も配置されており、映画の世界と実際のまちの風景を重ね合わせながら歩けるのがポイントだ。
配布場所は、復元セットの2カ所に加え、にかほ市観光拠点センター「にかほっと」、秋田空港、JR秋田駅ビル「アルス」などを予定。また、マップの詳細データは「超にかほ作戦」特設サイトでも確認できる。
整備の背景にある「暮らしを守る」という視点
今回の整備について同市は、映画公開をきっかけに多くの人が訪れることを見込みつつ、来訪者が安心してロケ地巡りを楽しめるようにすると同時に、地域で暮らす人々の日常を守ることも大切だという考えを示している。マップと看板でロケ地を明示することは、単なる観光導線づくりではなく、地域住民の生活圏への配慮でもあるというわけだ。私有地への立ち入りや、無断駐車、ごみのポイ捨てといった地域住民に迷惑が掛かる行為について、特設サイト上では注意喚起が行われている。「聖地巡礼」には訪れる側のマナーやリスペクトも欠かせない。注意事項は事前に目を通しておこう。
今後は展示や市内周遊企画のさらなる充実も図られる予定で、第2弾の情報は2026年10月上旬に発表される見込み。映画の余韻を抱えたまま、その風景のなかを実際に歩く。『ルックバック』を観た人にとって、秋田県のにかほ市はかなり特別な行き先になりそうだ。
映画『ルックバック』概要
2026年9月11日全国公開
出演:出口夏希、蒔田彩珠、七瀬ふうり、岡田六花、野呂佳代、池田良、佐々木みゆ、山田真歩、宮藤官九郎/菅田将暉
原作:藤本タツキ『ルックバック』(集英社ジャンプコミックス刊)
監督・脚本・編集:是枝裕和
音楽:坂東祐大
撮影:上野千蔵
衣装:伊藤佐智子
企画・プロデューサー:小出大樹
配給:K2Pictures
(C)藤本タツキ/集英社 (C)2026 K2 Pictures・集英社
にかほ市について
秋田県沿岸部の南西端、鳥海山と日本海に囲まれた人口約2万2000人のまち。県内では春の訪れが最も早い温暖な地域として知られ、降雪量も比較的少ない。鳥海山の伏流水が育む天然岩ガキ、全部位を食べられる鱈、ハタハタ、いちじく、米などが名産品だ。
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