他人の秘めた過去を知り、自分と向き合う主人公――。宮部みゆきの大人気ホラー時代小説を描いた原作ファン公言の漫画家に聞く

東京ウォーカー(全国版)

「彼岸花・曼珠沙華」を恐れる来客が打ち明けた話とは…(C)Fukusuke Miyamoto 2023 (C)Miyuki Miyabe 2023

宮部みゆきさんのホラー時代小説を原作とし、宮本福助 (@fukusuke_m) さんによって漫画化された「三島屋変調百物語」。ある出来事から叔父夫婦が営む江戸で人気の袋物屋・三島屋で暮らすことになった少女・おちかが、三島屋を訪れる人々の不思議話で少しずつ心を開いていく様子が描かれ、原作ファンのみならず人気を集めている。今回、本作を描く宮本福助さんにインタビューを敢行。制作の裏話などを伺った。

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「無職ではいられない!」飼い猫の病気を転機に挑んだ、人気小説の漫画化

宮部みゆきさん大人気シリーズ、待望の漫画化!(C)Fukusuke Miyamoto 2023 (C)Miyuki Miyabe 2023

「三島屋変調百物語」(C)Fukusuke Miyamoto 2023 (C)Miyuki Miyabe 2023

(C)Fukusuke Miyamoto 2023 (C)Miyuki Miyabe 2023

悲惨な事件を境に心を閉ざした少女・おちかは江戸の叔父夫婦のもとに身を寄せる。実家では厄介者となり、仏門に入るしかないところを救ってくれたのが叔父だった。今作「三島屋変調百物語」は、その叔父のもとで他人の秘められた過去を聞き、おちか自身が自分と向き合っていく物語である。

作者の宮本福助さんは、「自分が描いたものが全くおもしろく感じなくて、完全にドツボにはまっていた時期がありました」とスランプに陥った過去を明かす。窮地を救ったのは意外にも飼い猫の存在だった。「飼い猫が病気になって、無職なのに治療費がドンドン出ていって『これは無職ではいられない…!』と思い、なんでもいいので仕事くださいとお願いしたら『こういうのがあります』とご紹介いただきました」と、今作を手がけるきっかけを振り返る。

宮本さんは当初、「原作がこんなにおもしろいのだから『まんま描けばいいんじゃないの?』と思った」という。しかし、「いざやってみたら『曼珠沙華 前編』だけでネームが軽く100ページを超えてしまいました…。そこからは担当さんといかに漫画用にメリハリをつけるか、どこを削りどこを大きく見せるかなどをひたすらネーム調整しています」と語る。また、「原作の登場人物の語り口調がとても好きなのですが、そのまま漫画にしてしまうとどうしても長くなってしまうので、台詞が多すぎないようにしています」と、小説を漫画化する苦労も明かす宮本さん。

最後に「素で原作ファンなので布教の気持ちで描いているところもあり、漫画版を読んで『原作読んでみようかな』って思ってくださるとすごくうれしいです」と読者へメッセージを寄せた。

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取材協力:宮本福助(@fukusuke_m)

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