台湾ラーメン、手羽先、あんかけスパ…。なごやめしにもスパイスの効いたフードは多けれど、中華料理で辛いもの代表といえば、やはり麻婆豆腐。しびれる麻味とひりつく辣味。その2種類の辛さが豆腐とひき肉と出合い、立体的な旨味を構成する。四川を代表する刺激的な料理は、じわじわと汗をかきながらでも食べたい一品だ。名古屋エリアで愛される麻婆豆腐の2大巨頭を紹介しよう。
成都生まれの味を継承「szechwan restaurant 陳 名古屋店」
日本に初めて麻婆豆腐を伝えた、四川料理の神様とたたえられる陳 建民氏。当時は花椒を使わずマイルドにアレンジしていたが、中華の鉄人として一世を風靡した息子の陳 建一氏が生み出した麻婆豆腐はまったくの別物だ。それは、成都で生まれた元祖の味を意識した花椒のしびれが心地よい一品。混ざり合った辛さ、しびれ、香り、コクが味に深みをもたらしている。陳 建一氏の味を引き継ぎ、四川料理を極めた秋山知弘氏が料理長を務める。
麻婆豆腐を気軽に楽しめるランチセット(2376円)は、点心4種盛りやご飯、スープ、杏仁豆腐が付いてお得!名古屋駅直結の商業施設JRセントラルタワーズ内にあるので、アクセスもいい。
■住所:愛知県名古屋市中村区名駅1-1-4 JRセントラルタワーズ12F ■電話:052-566-5501 ■営業時間:11:00〜15:30(LO14:30)、17:30〜23:00(LO21:30)、土曜・日曜・祝日〜16:00(LO15:00)、17:30〜 ■定休日:JRセントラルタワーズに準じる ■席数:90席(禁煙) ■駐車場:900台(30分320円、3000円以上の利用で30分無料ほか) ■アクセス:各線名古屋駅直接連絡
スパイスがじわりと効く「中国料理 四川閣」
住宅地が広がる茶屋ヶ坂地区で、創業20年を超える店。ひと口目はほとんど辛さを感じず、ほんのり甘いとさえ思わせる口当たりのよさ。しかし、自家製の豆板醤とラー油に溶け込んだスパイスが知らず知らずのうちに効いてきて、食べ進めるにつれて汗ばんでいく。
じわりと主張してくる独特の辛さは、体験してみなければわからない感覚!名古屋で麻婆豆腐を食すなら、この存在感あふれるスパイスの世界は味わっておきたい。
■住所:愛知県名古屋市千種区茶屋坂通2-39-1 茶屋ヶ坂ビル1F ■電話:052-712-6398 ■営業時間:11:00〜14:00、17:00〜24:00 ■定休日:木曜 ■席数:40席(喫煙可) ■駐車場:4台(共同、無料) ■アクセス:地下鉄名城線茶屋ヶ坂駅1番出口より徒歩5分
山田瑠美