今、情報に敏感なグルメたちの間で話題のワード「グローサラント」。そもそも、グローサラントとは? どうして今、グローサラントが流行っているの? 銀座にオープンしたグローサラントの注目店に、その理由を聞いた。
そもそもグローサラントとは、食品スーパーを意味する「グロサリー」と「レストラン」とを掛け合わせた造語で、すでに欧米ではポピュラーな業態。食事とショッピングだけでなく、店のアドバイスに従い、アイテムを家庭での料理に生かして楽しむことができる。
銀座に今年の一月オープンしたばかりのOLIVIERS&CO GINZAも、グローサラントスタイルを取り入れたオリーブオイル専門店。ディレクターの炭本さんに、お話を伺った。
オリーブオイルもビネガーも、試してみなければわからない
「日本でもずいぶん広まったオリーブオイルですが、ヨーロッパで実際に使われている方法はほとんどまだ知られていない、というのが実情なんです。
サラダ油の代わりに、ヘルシーなオリーブオイルにして、フライパンに入れましょう…くらいにしか浸透していません。新鮮なオリーブオイルは、ぜひ生で味わっていただきたいし、種類によってまったく味が違うということも広めたい。そのためには、商品が陳列してあるだけではダメなんですね。やっぱり、実際に試していただくことが大切だと思いました。
ですから、とにかく試食には力を入れ、お客様の好みに合わせた提案はもちろん、使い方の応用までお話ししています。でも、試食だけでは、具体的なメニューのイメージって、そこまで膨らませることは難しい。オリーブオイルの楽しみ方をもっと深く知ってほしいという思いで、レストラン併設型のグローサラント店舗として当店をオープンさせたんです」。
レストランのメニューを味わって、オリーブオイルの魅力を実感
グローサラントが増えている理由は、まだまだ浸透していない食材の使い方を具体的に提案することで、消費の促進をはかることができるから、と炭本さんは指摘する。
「レストランでお出ししているメニューには、オリーブオイル、ビネガーはもちろん、パスタソースなど、店内のアイテムをフル活用しています。お客様にも、このアイテムですよ、とお知らせしています。『家でも作ってみました!』ってお話しくださるリピーターの方が増えているので、嬉しいですね」。
グローサラントで知る、新しい食の世界
「一過性ではなく、食の楽しみを持続させることができる。それが、グローサラントの良さでもあります。家に帰ってから、実際にメニューを作って、家族や大切な人に食べさせたときに、『わあ、おいしい!』って言ってもらえる感動。これが、何よりのごちそうですよね。おいしさから広がる輪を、オリーブオイルで発信していきたいと思います」。
オリーブオイルだけでなく、ビネガーの多彩な魅力も今後は伝えていきたい、と語る炭本さん。グローサラントの魅力を、ぜひ同店から体感してみてはいかがだろう。【東京ウォーカー】
東京ウォーカー編集部