目指すは秘境駅!大自然に囲まれた列車旅に出かけよう

東海ウォーカー

周辺に家もなく、道もなく、人里離れた場所に位置する秘境駅。広大な自然に囲まれ、不思議な雰囲気に包まれた希少な駅を目指して、列車旅に出かけよう。

エメラルドグリーンの湖と渓谷に囲まれた秘境の駅


【写真を見る】写真中央に見えるのが、エメラルドグリーンの湖に浮かぶ「奥大井湖上駅」だ


「南アルプスあぷとライン(大井川鐵道井川線)」(静岡県根本町)は、千頭駅と井川駅を結ぶ25.5kmの路線だ。路線上には普通鉄道日本一の急勾配があり、坂道専用歯車が付いたアプト式列車で走行する。現在アプト式列車が運行しているのは、日本でココだけ!

急勾配の橋を上るアプト式列車。高さ109mの巨大な長島ダムを一望できる


接岨(せっそ)湖に突き出た半島部分にあり、レインボーブリッジの真ん中に位置する「奥大井湖上駅」は、中部の駅百選の1つ。エメラルドグリーンの湖に浮かぶこの駅では、線路のわきを歩くことができ、スリルを味わえる。また、標高686mにある終点「井川駅」にも行ってみよう。ひなびた風情が漂う駅舎が特徴で、近くの売店では、井川茶やシイタケなどの特産品が買える。

接岨(せっそ)峡温泉駅方面のみ側道があり、歩いて渡れる「奥大井湖上駅」。線路わきを通るのでスリル満点!


井川線では希少な有人駅「井川駅」。井川線周遊きっぷも販売する


山の中にたたずむ古きよき空間


愛知県・豊橋駅と長野県・辰野駅を結ぶ「JR飯田線」(愛知県豊橋市)の大嵐・天竜峡駅間には、山の中に位置する秘境駅が多くある。期間限定で飯田線秘境駅号が不定期運行され、駅では特産品の販売なども行われる。天竜川のつり橋を徒歩で渡ってたどり着くことができる「為栗(してぐり)駅」は、難読駅名としても有名。ほかにも、古きよき木造駅舎が魅力の「小和田(こわだ)駅」は駅までの道路が通じておらず、電車に乗らないと行けない、まさに秘境の地だ。

一般道と駅を繋ぐ唯一のかけ橋、天竜橋を渡った先にある「為栗(しでぐり)駅」


古い木造の駅舎が魅力的な「小和田(こわだ)駅」


日本一長いケーブルカーの中間に根を下ろす無人駅


全長2025mを誇り、日本最長のケーブルカーとして有名な「坂本ケーブル」(滋賀県大津市)。車内からの眺めもよく、琵琶湖を大パノラマで望める。林のなかにひっそりたたずむ「ほうらい丘駅」は厳かで、神秘的な雰囲気が感じられる。「もたて山駅」はホームが登山道にあり、急勾配に位置する秘境駅として知られている。どちらも無人駅で、乗降がなければ通過してしまうので注意しておこう。

林の中にひっそりたたずむ無人駅「ほうらい丘駅」


急勾配のなかの秘境駅「もたて駅」


東海ウォーカー編集部

注目情報