工夫を凝らした行動展示など、進化する動物園のふれあい体験。なかでも、イルカとのふれあいは、セラピーにも利用されるほど、癒し効果が高いと言われる。そんな中、“白いイルカ”に触れる体験があると聞き、イルカ好きの記者はさっそく体験してきた!
向かったのは今年、40周年を迎える鴨川シーワールド(千葉県・鴨川)。ここでは毎日1度、ベルーガ(シロイルカ)にタッチするイベントを行っている。全身真っ白なベルーガは、北極海に生息するイルカで、かわいい声でよく鳴くことから“海のカナリア”と呼ばれているそう。高い知能を持ち、ベルーガ同士で会話をしたり、目隠しをして障害物をよけて泳いだり、物の材質も識別するなど、特有の優れた能力を備えている。水槽のふちに顔を乗せて、静かにこっちを向いて並んだ2頭のベルーガを見て、あまりのかわいさにウットリしてしまった。
最初に、ベルーガは、縦や横に動いて「キュー、キュー」と鳴くキュートなパフォーマンスを披露。そのあと、手を振るように胸ビレを振って挨拶してくれた。飼育員に「どうぞ」と声を掛けられ、実際に、まあるく膨らんだオデコをそっと押すようにタッチしてみると…。“ぷにょっ”と非常に柔らかな触り心地! それはまるで、“水の入った冷たいボール”のような感触だった。それもそのはず、ベルーガの頭部はほぼ脂肪でできているのだそう。さらにナデナデしてみると、オデコの表面はキュキュッと全くヌメリ気のない触感で、勝手に、普通の魚の表面のようなヌルっとしたものを想像していた記者には、意外な発見となった。
同園では、40周年を記念して、この真っ白なイルカ・ベルーガのオデコにタッチすることができる「ベルーガにタッチ」など、3つのプログラムを新たに追加。ほかに、かわいいイルカに魚をあげるイベントと、長靴で水の中に入ってサメやエイに魚をあげるイベントが加わった。同園の広報担当者は、「最近はいろいろ体験したい、と考えるアクティブな人が増えているんです」と話し、「より海の動物たちと身近に接していただきたいと考え、ベルーガなど“動物とのふれあい体験”を増やしました」とにっこり。
思わぬ柔らかさに驚いた「ベルーガにタッチ」体験だが、毎日1回、定員15人で開催される(料金500円)。大好きな動物と一緒に思い出の写真を撮ったり、ふれあったりすれば、感動はいつもより倍増! 40周年を迎えた「鴨川シーワールド」で、皆さんも未知の体験を楽しんでみてはいかが? 【東京ウォーカー】
※「ディスカバリーガイダンス(動物とのふれあい体験)」参加券販売方法
【土日祝祭日、夏休み等の販売方法】開園30分前よりメインゲート入口でチケット購入整理券を配布。整理券1枚で1グループ分購入できる。開園後は、園内案内所で配布。整理券に記載されている時間に園内案内所で参加券を購入。【通常の販売方法(主に平日)】販売場所は、園内中央広場にある「園内案内所」。先着順。(有料、定員制、参加条件あり)
■鴨川シーワールド サービス課 TEL 04・7093・4803