株式会社タニタといえば、「おいしく、お腹いっぱい食べていたら、知らないうちにやせていた」がコンセプトの社員食堂とそのレシピ本『体脂肪計タニタの社員食堂』で有名だ。書籍は映画化もされ、また一般の人も利用できる「丸の内タニタ食堂」をオープンさせるなど、“社員食堂”を起点にさまざまなジャンルで挑戦をし続けている。
そして、6月6日、こころの健康づくりをコンセプトにした新業態の旗艦店「タニタカフェ有楽町店」がオープンした。場所はJR有楽町駅、ルミネストリートの一角。“楽しさ”や“心地よさ”といった「こころの健康づくり」につながるエッセンスを採り入れたコンセプトカフェで、楽しみながら、自然と健やかになっていけるオリジナルメニューをラインアップ。新しいカフェの楽しみ方を提案している。早速、タニタ食堂となにがどう違うのか、試食チェックしてきた。
1日に必要な野菜量の半分を無理なく摂取できる!
こんな魅力的なことがあるだろうか。人間に必要な野菜の摂取量は1日350g。栄養バランスを考えて食事をしたいのはやまやまだが、忙しい毎日、思うようにいかないのが現実だ。野菜を摂るに必死である。それが、ここタニタカフェで1食確保するだけで、1日の摂取量の半分=約175gをまかなうことができるというのだ!今回記者が試食したのは、こちらの3つのメニュー。
見よ!この野菜の量を!!食材の品目数を!!!
①「蒸し鶏とお豆のトマトソースのもち麦サラダボウル」
こちらは、白米の代わりにもち麦が使われた丼メニュー。“サラダボウル”というだけあって、これまた野菜が大量にIN。鶏もも肉、キノコ、大豆、カボチャ、ブロッコリー、ミブナ、水菜、からし菜、ルッコラ、サニーレタス、グリーンリーフ、ホウレン草、ニンジン、赤タマネギ、タマネギ、カブ…、もち麦を含めて全部で17品目!!!1日30品目を摂取すると、栄養バランスがいいと言われているが、1食でこれだけ摂れるというのはかなりの高ポイントだ。
②「和だしで仕上げたよだれ鶏ときのこのフォー」
スープはあっさり味だが、ダシがしっかり効いている。鶏肉には旨味が凝縮されていて、それだけで十分におかずになるおいしさだ。使われている食材を確認すると、鶏もも肉、きくらげ、きのこミックス(えのき・生シイタケ・シメジ・エリンギ)、モヤシ、白菜、水菜、豆苗、ホウレン草、シソ、タマネギ、ニンジン、スイスチャード、サニーレタス、グリーンリーフ。麺を含めて18品目!!!栄養の偏りが気になる麺類好きにはおすすめ。
③「人参とトロピカルフルーツのイエローカム―ジー」
最後は、デザートとしても食事としても楽しめる“噛む”スムージー「カムージー」。太いストローに口を付けると、細かくカットされたフルーツと濃厚スムージーが口の中へ流れ込み、自然に咀嚼(そしゃく)が促される。食感にもこだわったタニタオリジナルの新メニューだ。3種のカムージーには共通して、チアシード・こんにゃくゼリーと、白いヨーグルトのようなものがカップの底に見えるのだが、この白い物体の正体はなんと……絹ごし豆腐!スタッフからの説明に、思わず「と、とうふ?」と声を上げてしまったが、これ、実によく合う!豆腐特有の風味もなく、口内をさっぱりさせてくれる。イエローカム―ジーに入っているのは、ニンジン、マンゴー、アボカド、バナナ、アーモンドミルク、こんにゃくゼリー、チアシード、豆腐とのこと。
使われている有機野菜は、楽天の農業サービス「Rakuten Ragri」と提携。メニューは随時更新され、季節ごとに旬の野菜を採り入れたメニューを継続的に共同で開発していく予定だ。またカロリーや塩分などは、タニタ食堂の基準にとらわれることなく、おいしさや楽しさを重視。体のことを考えつつも、もう少し気楽な、ストイックすぎないヘルシー提案となっている。
おなかも心も満たすことができる「タニタカフェ」。今後、5年かけて100店舗展開を目指すという。食べて美しく、食べて健康になれるなら、これはもう通うしかないだろう。
水島彩恵