関東学院大学×横浜ウォーカーのコラボイベントとして開催されている特別公開講座「横浜学」。6月17日、第31回となる講義が開催された。テーマは「横浜とフランス」。
初めに登壇したのは横浜市立大学名誉教授、松井道昭先生。近代史における横浜とフランスとの関係について解説してくれた。幕末から明治にかけての横浜では、フランス海軍病院や公使館、領事館など、フランスに関係する施設・建物が数多く建てられたという。松井先生はそれらの“フランスが横浜に残した足跡”について、貴重な写真と共に紹介。建築当初の時代背景を交えて解説してくれた。
続いて、横浜開港資料館・横浜都市発展記念館元調査研究員の斎藤多喜夫先生が登壇。外国人居留地のホテルから広がっていった、“横浜におけるフランス料理の歴史”について紹介してくれた。その始まりの一つは、日本最初のホテルといわれる「横浜ホテル」内で開業したレストランと洋菓子店だったという。
最後の登壇者は、アンスティチュ・フランセ横浜 館長秘書・広報担当の大藤理恵先生。在日フランス大使館の公式文化機関であるアンスティチュ・フランセ横浜が主催する祭典「横浜フランス月間2018」(6月7日~7月14日まで開催中)と横浜の日仏交流について紹介してくれた。特に横浜市とフランス・リヨン市とは、絹の貿易を通じて古くから結ばれているという。大藤先生は「横浜とフランスとは深いつながりがあります。そのつながりは今後もさらに充実していくでしょう」と力強く話し、講義を締めくくった。
今年は、日本とフランスの外交関係が始まってからちょうど160年になる。その節目の年に、横浜とフランスの交流の歴史を知ることができた今回の講義。横浜とフランスのつながりについて、さらに関心が高まるような内容になった。
次回は「横浜と電気」をテーマに8月中旬に開催予定だ。
横浜ウォーカー編集部