いつの世もアラサー世代は「結婚」を意識するものだが、今回、29〜31歳の「現アラサー世代」と、35〜37歳の「元祖アラサー世代」の結婚観を調査・比較したところ、その差は歴然。30歳ごろに「早く結婚したい」と考えていた「元祖アラサー」が3割程度だったのに対して、「現アラサー」は約6割が「早く結婚したい」と答え、家庭意識の強い人が増えているのだ。
パナソニックが実施した今回のアンケートでは、「現アラサー」と「元祖アラサー」(各男女450人)を対象に、それぞれ生活や結婚、仕事に対する価値観を調査。なかでも、2004年〜2006年に30歳前後であった「元祖アラサー」で、当時「早く結婚したい」と考えていた男性は30.7%、女性は34.7%と少数派だったのに対し、「現アラサー男性」は58.7%、女性は53.8%が「早く結婚したい」と回答、“結婚したい”派が約20%も増加していることがわかったのだ。
仕事の価値観についても大きな差が。「仕事では人間関係を重視」「やりたい仕事であっても正社員でなければ転職をしない」「有給休暇も“権利”としてフルに使う」という項目においては「現アラサー」の方がポイントが高く、「やりたい仕事であればパート・アルバイト・自由業でも転職したい」「残業や休日出勤もいとわない」「食事や飲み会などは同僚と」という項目においては「元祖アラサー」の方が、ポイントが高かった。
流通ジャーナリストの金子哲雄氏は「現アラサーは、『会社の歓送迎会は参加する程度』など“群れない”傾向の人が多いのでは。人間関係を重視するというより、波風を立てないという意味あいが大きく、変わった意見を言うことを嫌い、人と違うことや争いを避ける傾向があると思います」という。「現アラサー」は、「元祖アラサー」よりも保守的で、安定を求める傾向が強いようだ。
ちなみに「現アラサー」は、男女ともに63.1%の人が、「持家が欲しい(または持っている)」と回答。「エコ重視の生活を送っている」「定期的に貯金を行っている」と答えた人も半数近くと多かった。女性誌でも“貯金術”などが大きく特集され、年金も当てにできないこの時代。「元祖アラサー」とは異なり、多くの「現アラサー」は早く結婚し、家を持ち、節約した生活を送り、現実的に生きていこうと模索しているようだ。【東京ウォーカー】