監督からの過激ミッションとは? 映画「わたしに××しなさい!」玉城ティナ&小関裕太インタビュー

関西ウォーカー

累計発行部数212万部、刺激的な恋のミッションシーンが話題の大ヒット少女漫画「わたしに××しなさい!」(原作 遠山えま)が実写化、全国で公開中。コミカルだけどキュンキュンする切ないラブストーリーで、主人公の氷室雪菜を演じる玉城ティナ、W主演の北見時雨を演じる小関裕太にインタビュー。

大阪での初日舞台挨拶前に行われたインタビュー。シンプルな部屋がお2人の登場で一気に華やかに!


ーー本作の脚本を読んだ時の感想を教えてください。

玉城ティナ(以下 玉城):原作は同世代なので知ってました。長い原作なのでどういう風にまとめるのかという疑問があったんですけど、読んだ時にセリフが印象的でした。

小関裕太(以下 小関):本(脚本)を見た時に映画として、1つの作品として、パッケージとしてまとまってるなと。すごいなと思ったんですけど、一つだけ、ミニ雪菜(劇中に登場する小さい雪菜)が気になって、あれどうなるんだろうと。本読みの初日に、正解を知りたいなと思って現場に行ったら「あっ、こうなるんだなるほどな!」というような本読みを(玉城さんが)してくださって。

ーーミニ雪菜は合成ですよね、まとめて撮ったりされたんですか?

玉城:そうです、まとめて(合成用の)グリーンバックで。

小関:夜遅くに撮ったよね、僕らがもうアップした後かな。

ーーアップのあとに、あのテンションで。(ミニ雪菜はテンション高めです)

玉城:あのテンションで(笑)

小関:本読みもあのテンションだったんです。それでもう「なるほどな」って。こういう世界観、こういう作品かっていうのが腑に落ちたので、そこでようやく(自分の中で)本が完成して。

ーーお二人とも、漫画のキャラクターを演じる時に意識していることがあれば教えてください。

玉城:原作をしっかり読んで衣装やメイクの力も借りて、あとは役柄への切り替えも自然と…と思いますね。

自然と役柄の切り替えができているという玉城。本作での雪菜っぷりは、監督も共演の小関も絶賛


小関:意識しないことが意識すること、ですね。

ーー漫画であるということを意識しない、ということですか。

小関:そのキャラクターを演じようとすると、ちょっと失敗しちゃうんです。本心で、その場で思って言ったようにならなくて。意識しないことが1番自分にとってやりやすくていいのかな…なんて思いました。

ーー劇中、過激なミッションが多いのですが、演技とはいえどのミッションが一番ドキドキしましたか。もしくは印象に残っているミッションがあれば教えてください。

小関:僕はもう完全に「首を噛む」。あんなシチュエーションは、中々ないなぁと思って。

玉城:バスケのところって、ミッションですよね?あれって。(ミッションの)「キスしなさい」がずっとできなくて(のシーン)。それを、今思い出してます。

ーーあの(唇が)あたるかあたらないか、っていう。

玉城:もみくちゃになって、っていうのが。

ーーあのシーン、唇あたってるんじゃないのかなと思いました。

小関:あ〜、全然。

玉城:そう見えてたら。

ーーでは、玉城さんにお伺いします。本編には時雨、氷雨、晶とイケメンが3人も登場しますが、玉城さん的にはどのキャラクターが一番好みですか。

玉城:私…うーん、晶、氷雨、時雨って3人とそれぞれ一対一のシーンが結構あって今まで中々ない事だったので、私としては、それぞれのキャラクターに対して(色々)思ってたんですけど、雪菜としては、やっぱり時雨のことをずーっと考えていたので、時雨かな。

ーー小関さんにお伺いします。ミッションで抱きついた時の手つきや、首筋を噛む時のうなじのなぞり方などかなりエロいと思うのですが、あのエロは自前ですか?

玉城:自前ですか(笑)

ーー監督から演技指導や注文などはありましたか。

玉城:めっちゃされてた。

小関:あそこは、監督がすごいこだわっていらして、脚本の中に首をこう、指でつたって…っていうのが書いてあるんですけど、「肌感」とか「もう少しちょっと首を押して、肌がへこんでる感じが欲しいんだよ」とか「もうちょっと時間かけてやって」とか「もうちょっと下の方までやって」というのがすごくありましたね。NGは何度も出しました。

ーー結構時間がかかりましたか?

玉城:結構かかった。

小関:監督こだわりの部分でもあって。

小関:「首を噛む」に到るまで(時間が)かかりました。首はもう(カメラに)写ってないので、近すぎて。

玉城:狭かった。だいぶ一角って感じだった。

小関:(首を噛む行為は)カメラに収まらないので、そこは特にNGとかなかったんですけど。

ーー首を噛む行為自体が、逆にNGがなかったっていう。

小関:そうですね。なぞる方が時間かかりましたね。

ーー(色気が)あふれてましたね、画面に。

小関:本当ですか。(映画館が)大画面だから余計そう思いますよね。図書室の1番端っこの、本棚と本棚の間の角っちょでやってるので、とにかく狭い空間でやっていたので、その密着感みたいなものが大画面だとより伝わるんじゃないかなと思いました。

「首を噛むに到るまで、時間がかかった。」と小関。監督こだわりのシーンは劇場で!


ーー劇中の中心メンバーの5人は、なかなか複雑な関係だったと思うのですが、現場の雰囲気はいかがでしたか。

小関:みんな仲良しで。でも割と人見知りが多かったですね。かんちゃん(佐藤寛太)と僕以外は人見知りで。

玉城:私も人見知りしてました。最初の方は。

小関:でも、僕それ感じてなかったんですけど、なんか後々聞いたらそうだった。

玉城:感じてなかったんだったら、よかった!

小関:たぶん雪菜で(キャラが)ちょっとこう、オープンだから。

玉城:うん、うん。

小関:それの影響もあったのかもしれないな。

ーー時雨と氷雨の喧嘩のシーンなどもあったので、このあとどうなったんだろうと思っていたのですが。

玉城:別に普通(笑)

小関:逆に仲良しだからこそ「ここもうちょっとこうしたいんだけど」とか言える関係だったので、特に男子の中では。だから、仲良しだからこそああいうシーンができるのかなっていうのは感じました。

ーーシリアスなラブモード全開の本編ですが、お二人は演じてて楽しかった、ハマったなっていうシーンはありますか?

玉城:大変だったのが、晶と一緒にいたシーンで壁に飛んでいくシーンや階段や公園を全力で走るシーンは初めてだったので楽しかったです。

小関:W壁ドンが、金子大地くんと距離がすごく近くて、結構撮影も終盤で夜遅くて、ちょっとナチュラルハイになっているタイミングで、こんな近くて、笑いが止まんなくなっちゃったのは大変だったなと思いました。

ーー二人とも笑っちゃって、みたいな。

小関:そうですね、ツボに入っちゃって。

ーー結構近かったですもんね。

玉城:近かった〜。

小関:カメラを通すと、そんなに近く見えなかったりしても

玉城:しかも私が間にいるっていう。

小関:間にティナちゃんが…。

ーー間にいる方も「ウワ〜」みたいな

玉城:うわ〜ってなってました。

小関:ピントが合わないっていう。

ーー近すぎて?毛穴が見える距離ですね。

小関:毛穴さえピント合わないっていう。

ーー本編ではユキナのファッションも見所だと思うのですが、実はここも見所という所はありますか。

玉城:雪菜の女の子らしさって結構部屋の中に詰まっているなって思っていて、学校にいる時とは違って、部屋にいるときは悩んでいたり、1人で抱え込んでいるシーンが多いので、髪型だったり、部屋着から女の子らしい面っていうのが見えるんじゃないかなと思います。

ーー可愛いお部屋でしたよね。

玉城:(部屋のシーンは)まとめて撮ったので、シーンごとの心情の変化をつけるの大変でした。

小関:アバウトになっちゃうんですけど、ミッションの見所っていうので、ミッション1つ1つにすごい時間をかけてるんですよ。1ミッション最低4時間かけてて。手をつなぐまでに4時間以上かけるとかしているから、見るとあっという間なんですけど。

すごいこだわって、監督もこだわって、僕らも集中力と体力全部注いでやっているので、色んな少女漫画原作の映画がある中で、キュンキュンシーンと言われるものを今回はミッションシーンと言ったと思うんですけど、その1つ1つちゃんとこう、心を込めてというか、全身でぶつかっていったので、是非それを受け止めてほしいな、というのが大きな見所かなと思います。

撮影を思い出しながら、質問に1つ1つ丁寧に答える2人


ーー脅迫から始まるという、雪菜と時雨の恋。お2人にとっての理想の恋愛とはどんなものですか。

玉城:脅迫。

小関:確かに。

ーーちょっとアバウトな質問なんですけど。

玉城:だいぶアバウト!一緒に居てラクな、とか。ラクっていうか。

ーー(自分を)作らなくていいとか?

玉城:うーん、作んないのはダメでした。私、作ってた方がラクなので。

小関:そうなんだね。

玉城:作んないと疲れちゃうというか。作ってる方がラクです。

小関:新しい価値観が見つかる恋愛は、すごく素敵だなと思いますね。自分の知らない価値観を知ることで、自分自身を知ったりとかできるから、色んなものが今まで通りとは違う、新しい視野が広がるような人が、隣に居る恋愛はすごく理想だなと思います。

ーー相手の価値観にも影響を受けて、みたいな感じですか。

小関:自分もちゃんと、こう影響を与えられている存在だったらすごくいいなと思うので。

ーーお二人が「わたしに××しなさい!」と言うなら、何を命令してみたいですか。

玉城:なんでしょう、軽く「ジュース買ってきなさい」とか、そういうちっちゃい事だったら言いやすいのかな。「××しなさい!」っていうのが広がればいいな思います。

小関:うーん。なんだろうなぁ〜。

ーー思いつかないですか。「しなさい!」って言いづらいですよね。

玉城:ママ感もある。

小関:私に…「どこでもドアをください!」

玉城:お願いになっちゃってる!それは私も欲しい。

ーーこの後、大阪で舞台挨拶、さらに名古屋ですよね。

小関:ドア to ドアで行けたらいいな。

玉城:それは行きたい…。

小関:どこでもドア to どこでもドアしたいですね。

映画のタイトルにもなっている、×ポーズで決めていただきました


ーー最後に映画をご覧になる皆さんに、メッセージをお願いします。

玉城:「わたしに××しなさい!」やっと初日を迎えて、公開したばかりですがダイレクトにみんなから反応がもらえて嬉しいです。是非一人でも多くの人に見てもらって(この作品から)何を受け取ったかっていうのを、一緒に共有できたらなと思います。

小関:嬉しいのが、この映画を観た男性の方からコメントをもらうと、少女漫画原作でキュンキュンの映画なんですけど、映画としてすごいできてるね、面白かったっていう。それが、僕としては男性目線ではあるんですけど(自分の出演作品なので)主観になっちゃうので、他の人から見るとどうなんだろうって、気になっていたのがすごい報われて。

男性にもオススメできる映画なんだなというのを感じたので、男性にも観て欲しいなっていうのと「わたしに××しなさい!」っていう気になる題名のテーマが、観はじめてすぐにわかっていくと思うので、気になるタイトルを是非この映画を観て『なるほどな、だから「わたしに××しなさい!」なんだ』って思ってもらえたら、うれしいなと思います。ラブコメディとして観てもらっても面白いと思います。

二木繁美

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