【ギラヴァンツ通信】ギラヴァンツ北九州、初の福岡ダービーは無念の黒星!

九州ウォーカー

Jリーグ開幕から3か月が経過し、ルーキーイヤーを戦うギラヴァンツ北九州は苦しい戦いを続けている。5月最大の注目ゲームとなったのが、ホームの本城陸上競技場で開催された第14節のアビスパ福岡戦だ。J開幕15年目にして初となる福岡ダービーは、激しい雨が降りつけるなかでの一戦となった。

立ち上がりはギラヴァンツがチャンスを多く演出。5分にウェリントンが抜け出してGKと1対1の状況に持ち込むなど試合の主導権を握るが、先制ゴールをあげるには至らなかった。そのうえJリーグでは先輩格のアビスパが徐々にペースを掴みはじめ、ギラヴァンツゴールに迫る。防戦一方となるが、GK水原大樹、長野聡を中心とするDFラインが耐え、ゴールを決して許さない。

しかしながら、スタンドにいる多くのファンたちがスコアレスドローを意識しはじめた後半ロスタイム、均衡が破れる。アビスパMF鈴木惇が放ったクロスボールが、ギラヴァンツMF桑原の頭をかすめ、コースが変わったボールがそのままネットを揺らした。まさかのオウンゴールで先制を許してしまう。残されたわずかな時間での反撃をねらうもゴールは遠く、試合はそのままタイムアップ。初の福岡ダービーは黒星となった。

サポーターたちの声は数に勝るアビスパサポーターを凌ぐものを感じた。サポーターを熱くさせるサッカーをやったのだ。結果こそ出なかったが、内容としては次に繋がる一戦となったのは間違いない。DFラインを統率する長野、中盤の底のウェリントン、アビスパから移籍してきた選手たちは、いまやチームの根幹を成している。彼らにとっても古巣相手に自分たちの力を見せつけるいい機会となったはず。続くアウェーでの鳥栖戦も2-3と敗れはしたが、ゴール欠乏に悩んでいた開幕当初とは違ったチームに生まれ変わりつつある。18位で中断期間に突入したが、ここからが勝負。日本代表に負けない「熱いサッカー」を北九州市民に見せつけて欲しい。

【福岡ウォーカー/山田晃裕】

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