ますますシビアになるコンビニの価格競争の中、ついに“高級系おにぎり”が値下げされることになった。6月29日から大幅な価格改定を実施したのは、ローソンのハイブランド商品「おにぎり屋 新潟コシヒカリおにぎり」。焼鮭ハラミや生たらこなど、素材にこだわった高級系おにぎりが一律139円になったのだ。
新価格に移行したのは、脂乗りのいいチリ産トラウトサーモンの脂身を使った「焼鮭ハラミ」、板昆布と一緒に漬け込み5日間熟成させた「生たらこ」など計3種。いずれも、「おいしい具材を、厳選した米・塩・海苔で巻く」にこだわってきた同社の人気商品。「おにぎり屋」のブランドで累計40億個を突破する勢いで現在もその数を伸ばしているという。
1個100円台のおにぎりでは破格ともいえる“約40円”もの値下げ。人気商品をなぜこのタイミングで新価格にしようと思ったのだろう?
「やはり大きいのはお客様の購買状況の変化ですね」とはローソンの担当者。「お客様が買いやすい価格をリサーチした結果、上限が140〜142円であることがわかりました。(おにぎり屋は)発売当初から圧倒的な質の高さ・味の良さでお客様の高い支持をいただきましたが、昨今の“節約志向の高まり”で、お客様の手が伸びにくくなっており、その分低価格帯の商品にニーズが集中する傾向が見られました」。そして、「このおにぎりをもっと多くのお客様に召し上がっていただくため、『品質はそのまま、価格は139円』に挑戦し、実現してきました」とも。内容を変えず最大40円値下げするには、開発担当も相当な苦労があったという。
行楽シーズンを中心に各コンビニが実施するおにぎりのセールが人気を集め、低価格化に拍車がかかりそうなコンビニおにぎり。その一方で「少々高くてもおいしいものを食べたい」というユーザーが根強くいるのも事実。その高級系おにぎりの値段が下がることで、この夏の“コンビニおにぎり”の人気ラインナップに変動があるのか注目なのだ。 【東京ウォーカー】