現在放送中の初主演ドラマ「透明なゆりかご」(NHK総合)に出演中の清原果耶さん。女優として活躍する一方で、8月1日(水)発売の「Seventeen 9月号」から専属モデルに抜擢され、活躍の場を広げることとなった。そんな清原さんにモデルとしての意気込みやドラマの見どころなどを聞かせてもらった。
憧れの「Seventeen」の専属モデルに
―「Seventeen」専属モデル決定、おめでとうございます。
「ありがとうございます。今年の春まで『nicola』の専属モデルをやらせていただいていましたが、『nicola』時代の私からすると、『Seventeen』はちょっとお姉さん世代の女の子に人気の定番ファッション誌で、『nicola』のモデルの子たちもみんな読んでいました。誌面の内容もすごく濃くて読みごたえがありますし、私も毎月楽しみにしていました。そんな『Seventeen』の専属モデルに選ばれて、とてもうれしかったのですが驚きの方が大きくて、最初は『そ、そうなんですか』みたいな反応をしてしまったくらいです(笑)」
―広瀬すずさんや永野芽郁さんなどが専属モデルとして活躍されていますね。
「すずちゃんは映画『ちはやふる -結び-』で、芽郁ちゃんは『nicola』でご一緒させていただいて、お二人をとても尊敬しています。先輩たちのように、私も頑張りたいと思っています」
―専属モデルとして、どういうふうに流行やファッションを発信していきたいと思っていますか?
「私自身、どうしたらいいのかわからなくて、最初の撮影で『初登場ページ』というのを撮影したのですが、その時に編集部の方に『どうすればいいですか?』という感じでサラッと聞いてみたんです。すると『「Seventeen」は流行もそうだけど、自分らしさを発信していくことが大事なんです。読者の方もそれを見たいと思ってくれているので、自分らしいファッションなどを発信してください』と言っていただいて、『素のままの私でいいんだ』と思ったのでその後の撮影からは私自身をさらけ出しています(笑)」
―服装など、普段はどんな感じが好みですか?
「カジュアルな服を着ることが多いです。柄シャツが好きなので、古着もよく買います。でも慎重派なのでお店の中で『この服はずっと着られるか』とか『好きが途切れないか』とかすごく考えて、それでも欲しいと思ったら買います」
―「Seventeen」の専属モデルとしてのお仕事をすることで、好きなファッションの幅も広がりそうですね。
「そうですね。編集部の方が言ってくださったように、自分らしさを出すことや、自分を発信する力だけじゃなく、セルフプロデュース力も付けていかないといけないなと思っています」
「透明なゆりかご」でドラマ初主演
―そして、女優業としては、初主演ドラマ「透明なゆりかご」(NHK総合)が放送中ですが、周囲の反響はいかがですか?
「産婦人科医院が舞台で、私は高校の準看護学科に通いながら、その医院で看護助手のアルバイトをしている青田アオイを演じています。初回が放送された後、たくさんの方から反響をいただきました。その中には『内容が重すぎる』とか『観ていて苦しくなる』という方もいらっしゃいました。私も産婦人科はおめでたい場所というイメージを持っていましたので、内容に驚かれる方がいるのはわかります。中絶や死産、妊婦さん自身が亡くなることは実際の産婦人科であることですし、そういうことから目を背けてはいけないと思いました。『透明なゆりかご』はそういったことも伝えられる作品なので、演じる側として全10話を通して、丁寧に伝えていきたいと思っています」
―清原さんから見た「青田アオイ」はどういう女の子ですか?
「すごく『真っ直ぐで素直』という言葉が当てはまる子だと思いました。何でも素直に受け止めて、素直に返すというのがベースにある子なので、演じやすいです」
―1話の中でもたくさんのことが描かれていますが、このドラマについてどんな思いがありますか?
「私は自分が出ている作品を何度も観直すということをあまりしないのですが、このドラマの第1話は3回続けて観ました。『この作品の第1話ができた!』といううれしさで観たのが1回目で、キャラクターの心情を読み取りたくなって観たのが2回目。そして全体の雰囲気を感じたくてもう一回観ました(笑)。こんなに繰り返し観たのは初めてです。観てくださる方に、こういう現状があるということが少しでも伝わるといいなと思っています」
―今後の見どころを教えてください。
「これから放送される3話以降も、妊婦さんやその家族のことをすごく丁寧に描写していて、命や生きることがテーマになっていますので、そういうことについて考える時間を作るきっかけになれたらいいなと思っています」
―清原果耶さんは、連続テレビ小説「あさが来た」や大河ファンタジー「精霊の守り人」、そして今回の初主演ドラマ「透明なゆりかご」と、NHKのドラマに縁があるイメージですが。
「『あさが来た』でデビューさせていただいたので、NHKさんにはご縁を感じています。『あさが来た』も『精霊の守り人』も『透明なゆりかご』も、丁寧に作品を届けたいという気持ちで撮影に臨みました。どれも私にとって大切な作品ですし、作品ごとにたくさん勉強させていただいてるなって思いますので、すごく感謝しています」
―これからは「Seventeen」専属モデルと女優業の2本柱の活躍になりますが、抱負を聞かせてください。
「はい。専属モデルとしては自分らしさを出していきたいと思っています。女優としては、いただいたお仕事一つ一つ丁寧に、作品や役と向き合って表現していけるといいなと思っています。両立できるように頑張ります」
撮影=石塚雅人 取材・文=田中隆信 取材協力=千葉由知(ribelo visualworks)
週刊東京ウォーカー+編集長 野木原晃一