『カメラを止めるな!』監督が告白「愛を持って撮ったからこそ、自信を持って、胸を張って、声を上げていける」
東京ウォーカー(全国版)
インディーズで作られた映画『カメラを止めるな!』が、異例の大ヒットとなっている。6月23日に新宿と池袋のたった2館から上映が始まった本作だが、瞬く間にSNSを中心とした口コミと、著名映画監督・映画レビュワーからその評判が広がり、8月17日時点で全国累計190館以上での上映が決まった。
この異例の大ヒットは、連日様々なメディアで紹介されているが、今回は、ホラー×テクノロジーをテーマに、新しい恐怖感動を作り出す株式会社 闇の頓花聖太郎氏をインタビュアーに迎え、『カメラを止めるな!』上田慎一郎監督のインタビューをお届けする。

頓花氏はTwitterでも何度も『カメラを止めるな!』に関するツイートをし、Webサービス「note」で書いた熱量の高いネタバレなしのブログが、監督や役者陣に届き拡散され、さらに「まだ4回”しか”見られていない」と話す本作の大ファンだ。
クリエイター同士、しかもホラーというジャンルにおいて共通点の多い二人からは、どんな話が生まれるのだろうか。

現場ではすごいキャッキャしながら、ものづくりを楽しんでいる
上田慎一郎(以下、上田):note、読みました。すごくいい文章をありがとうございます。役者もスタッフも、みんなすごく喜んでいましたよ。
頓花聖太郎(以下、頓花):本当にいま、夢のようなことが目の前で起きていて、好きだ好きだ!会いたい会いたい!って言い続けていたら、こういう機会を設けていただけて。『カメラを止めるな!』の奇跡がひとつ増えました。
上田:言ったら届くんですかね?
頓花:はい、今回は本当にそうだと思います。それで、僕自身ホラーの会社をしていて、映像制作など、ものづくりをしているので、僕の言葉で聞いていけたらいいなと思っています。
まずは今回、ゾンビものの映画を作った理由を教えていただけますか。
上田:いまはもう解散してしまいましたが、5年前に「PEACE」という劇団の「GHOST IN THE BOX!!」という舞台を見て、その関係者と舞台を元に映画化を進めようとしていたんですが、結局頓挫してしまって。それで、数年の時を経て、とある映画の企画コンペに出さないか、という話になった時にそれを引っ張り出してきて、丸ごと変えたのが『カメラを止めるな!』です。なぜゾンビか、ということですが、やっぱり僕がゾンビを好きだったということが大きいですね。
ゾンビって、いろいろな仕掛けがあるじゃないですか。腕がちぎれたり、噛まれると感染してしまったり、ゲロを吐いたり。そういうのが、舞台裏を描こうとしたときにドタバタする画が膨らんでいった、というか面白そうだな、と思ったからです。
頓花:僕自身もすごくゾンビものは好きなのですが、きっとゾンビ映画の舞台裏では、まさに『カメラを止めるな!』のようなことが起こっているんだろうな、と思いながら楽しんで観ていました。もちろん、他のゾンビ映画ものは、ワンカットで撮らなくちゃいけない!なんていう劇中の「ONE CUT OF THE DEAD」のような縛りは無いとは思いますが……(笑)。

上田:そうですね(笑)。実際、ゾンビ映画とかスプラッター映画を作っている人たちって、映画自体は怖いですけど、現場ではすごいキャッキャしながら作っているんですよ。ものづくりを楽しんでいる感じというか。それが、僕はすごく好きなんです。
頓花:すごく分かります。自分のまわりのホラークリエイターの方たちも、みんな純粋に、少年のようにキャッキャしながら制作している人たちばかりで。制作陣が楽しんで作ったからこそ、多分多くの人を楽しませられる作品になったんだと思います。
上田:ありがとうございます。
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