妻夫木 聡と松山ケンイチ共演で話題の映画「マイ・バック・ページ」(2011年公開予定)の主演の妻夫木が神戸で撮影を行っていると聞き現場に向かった。この作品は、川本三郎の小説を山下敦弘監督が映画化。激動の1960年代を背景に、新聞記者と左翼学生の葛藤を描く。5月下旬、妻夫木演じる記者が勤める新聞社としてセットが組まれた旧神戸生糸検査所1階での撮影現場へ潜入取材を行った!
<撮影後の山下敦弘監督を直撃!>
現代の若者にも響く映画にしたい
「『天然コケッコー』('07)以来3年ぶりの長編映画でプレッシャーもありますけど、長編を撮るならこの作品だと考えていたんです。原作者の川本さんにお会いしたのは2年以上前ですけど、いろいろとお話を聞きました。川本さんは“(映画化に際しては)任せるよ”と言ってくださって。今回はこれまで撮ってきた映画と比べて、ほかのシーンにつながる説明的な場面が多いんです。セリフ1つにしても“当時の人はこんなふうに言ったのかな?”と考えたりして、いままで以上に悩みながら撮影しています。原作には、1960から70年代にかけての学生運動を題材にしながらも、それぞれ“本物”になろうとするけどなれない記者・沢田と運動家・梅山の“青春の挫折”が描かれている。それは現代人にも通じるものがあるので、当時を知らない僕らなりに共感できる物語にしたいなと思っています。今回、ロケハンがすごく大変だったんですが、(沢田が勤める新聞社としてセットを組んだ)旧神戸生糸検査所は完璧ですね。東京にはこんなに広くて独創的な場所はないし、実際の新聞社よりもすごくおもしろいセットになっていると思います」
(STORY)
1960年代後半。理想に燃える記者・沢田(妻夫木)はある日、左翼活動家の学生で梅山と名乗る男(松山)と出会う。彼はその男に疑念を抱きつつシンパシーを覚え始めるが、やがて大きな事件に巻き込まれ…。
(STAFF&CAST)
監督:山下敦弘 原作:川本三郎 脚本:向井康介 出演:妻夫木 聡 松山ケンイチ 忽那汐里 石橋杏奈 韓英恵 中村蒼( '11アスミック・エース)上映時間:未定
(激動の時代に翻弄される主人公たち)
沢田雅巳(妻夫木 聡)
理想を求め働く週刊誌の記者。左翼活動家の梅山と出会い、不思議な親近感を覚えるが…
梅山(松山ケンイチ)
沢田に接触する左翼運動グループのリーダー。理想のために、手段を選ばず突き進むが…
☆ほかにも神戸のこんなところで撮影をしました☆
●神戸大学 住吉寮の風呂…沢田が新聞社内にある湯船に浸かるシーン
●神戸市建設局中央水環境センターのロッカールーム…新聞社内のロッカールームで、沢田がスーツに着替えるシーン
●元町高架下通商店街(モトコー)1丁目・2丁目…沢田がテキヤに潜入取材をしているシーン
●ポートアイランド2期の空き地…夜明けに、西新宿にある高層ビル建設前の空き地を沢田が歩いているシーン