なごやめしの1つに数えられるカレーうどん。名古屋のカレーうどんは、他のエリアよりもダシのとろみがたっぷりなところが最大の魅力とされている。
「若旦那21」(名古屋市瑞穂区)は、カレーうどん目当てに地元ファンが多く集う。手間暇惜しまずに作られた極上のうどんのおいしさの秘密にスポットを当てよう。
手打ちカレーうどん店「若旦那21」のはじまり
1988年、閑静な住宅地が集まる瑞穂区で創業したうどん店。メニューが豊富で地元の人々から長く愛されている。周辺には学校も多く、学生時代からの常連客が結婚して親になり、ファミリーでやってくることも多いというのは、老舗ならではのエピソード。印象的な店名は、どのお客さんも看板を見たら足を止めたくなり、「ここだ!」と分かるオンリーワンのネーミングを狙ってたどりついたものだ。
人気No.1のカレーうどんのこだわりに迫る!
看板メニューはもちろんカレーうどん。厚く削ったカツオ節でベースのダシをとり、そこに鶏ガラと野菜、数種類のスパイスを合わせてカレーベースのダシを仕上げる。熟成させたカレーとは異なり、まろやかになりすぎず香りが引き立つのが特徴だ。
小麦粉を使ってしっかりととろみを演出。ゆでたてのうどんによく絡むので、カレーとうどんのハーモニーはより素晴らしいものに!辛さが気になる人は、卓上にあるゴマを手にとってみよう。マイルドさが増してより食べやすくなる。
つるっと食べられる「肉とろろ」にも注目!
カレーうどん以外にも、様々なメニューが揃う中で、コアなファンが多い一品が「肉とろろ」。冷たいうどんの上に、牛肉・とろろ・生玉子・刻み海苔・ねぎがオン!
牛肉は湯通ししてからたまり醤油ベースのかえしで味付け。さっぱりしているのでこれだけでも箸が進む。すべての具材を混ぜてから食べるのがおすすめだ。とろろがうどんと具材に絡まり、スルスルと食べることができる。とろろを少し残しておいて、シメにごはんを投入すれば、スペシャルとろろごはんのできあがり。店主おすすめのシメ方なのでぜひ試してみよう。
生地を作り上げてきっちり均一の細さに麺を仕上げるまで、店主が約2日間かけて丹精に仕上げるうどんは絶品。コシがしっかりとしていてもちもち感がたまらない。注文が入ってからゆであげるので、ツヤツヤとした輝きには目を奪われてしまいそう。
スパイスがピリッと効いたとろみがあるダシと一緒に、もちもちのうどんを口に運ぶ。2つの国民食の味を同時に楽しめるのがカレーうどんの醍醐味だ。ハフハフしながらおいしくいただこう。
桑山 栞