名古屋の閑静な住宅街で地元民に愛される極上カレーうどんを提供する「若旦那21」

東海ウォーカー

なごやめしの1つに数えられるカレーうどん。名古屋のカレーうどんは、他のエリアよりもダシのとろみがたっぷりなところが最大の魅力とされている。

「若旦那21」(名古屋市瑞穂区)は、カレーうどん目当てに地元ファンが多く集う。手間暇惜しまずに作られた極上のうどんのおいしさの秘密にスポットを当てよう。

カレーうどん・煮玉子追加(880円)。うどん屋では珍しい煮玉子は人気のトッピング。具材には豚肉・手揚げのあげ・かまぼこ・軟白ねぎが入る


手打ちカレーうどん店「若旦那21」のはじまり


【写真を見る】住宅地を進んでいくと、赤い看板がチラリ。珍しい店名なので覚えやすくて分かりやすい


1988年、閑静な住宅地が集まる瑞穂区で創業したうどん店。メニューが豊富で地元の人々から長く愛されている。周辺には学校も多く、学生時代からの常連客が結婚して親になり、ファミリーでやってくることも多いというのは、老舗ならではのエピソード。印象的な店名は、どのお客さんも看板を見たら足を止めたくなり、「ここだ!」と分かるオンリーワンのネーミングを狙ってたどりついたものだ。

人気No.1のカレーうどんのこだわりに迫る!


看板メニューはもちろんカレーうどん。厚く削ったカツオ節でベースのダシをとり、そこに鶏ガラと野菜、数種類のスパイスを合わせてカレーベースのダシを仕上げる。熟成させたカレーとは異なり、まろやかになりすぎず香りが引き立つのが特徴だ。

カツオ節や鶏ガラといった和の要素に、しっかりとスパイスを効かせてカレーダシを仕上げる


小麦粉を使ってしっかりととろみを演出。ゆでたてのうどんによく絡むので、カレーとうどんのハーモニーはより素晴らしいものに!辛さが気になる人は、卓上にあるゴマを手にとってみよう。マイルドさが増してより食べやすくなる。

ごはんを入れて和テイストのカレー丼を楽しむのもアリ!


つるっと食べられる「肉とろろ」にも注目!


カレーうどん以外にも、様々なメニューが揃う中で、コアなファンが多い一品が「肉とろろ」。冷たいうどんの上に、牛肉・とろろ・生玉子・刻み海苔・ねぎがオン!

肉とろろ(900円)。年間通じてある店主の自信作。ひと口食べたら手が止まらないうまさだ!


牛肉は湯通ししてからたまり醤油ベースのかえしで味付け。さっぱりしているのでこれだけでも箸が進む。すべての具材を混ぜてから食べるのがおすすめだ。とろろがうどんと具材に絡まり、スルスルと食べることができる。とろろを少し残しておいて、シメにごはんを投入すれば、スペシャルとろろごはんのできあがり。店主おすすめのシメ方なのでぜひ試してみよう。

生地を作り上げてきっちり均一の細さに麺を仕上げるまで、店主が約2日間かけて丹精に仕上げるうどんは絶品。コシがしっかりとしていてもちもち感がたまらない。注文が入ってからゆであげるので、ツヤツヤとした輝きには目を奪われてしまいそう。

つるっとのどごしがいいうどんも、注文が入ってから茹でる


スパイスがピリッと効いたとろみがあるダシと一緒に、もちもちのうどんを口に運ぶ。2つの国民食の味を同時に楽しめるのがカレーうどんの醍醐味だ。ハフハフしながらおいしくいただこう。

カウンター席とテーブル席があり、アットホームな雰囲気の店内。ダシやカレーの香りが店内に広がる


桑山 栞

注目情報