編集者・谷崎鏡花役で出演中の池上紗理依さん
恋を知らない女と恋ができない男の、いびつな関係から生まれる遅咲きの恋を描いたMBS/TBSドラマイズム「文学処女」。森川葵さんと城田優さんがW主演で臨むドラマに、編集者・谷崎鏡花役で池上紗理依さんが出演している。そんな池上さんにこの作品の見どころなどを語ってもらった。
―9月9日にスタートした(TBSでは11日スタート)「文学処女」ですが、この作品への出演が決まった時、どんな気持ちでしたか?
「まずタイトルにびっくりしました。でも、それによって『どんな物語なのかな?』って、すごく興味がわいてきましたね」
―池上さんが演じる「谷崎鏡花」は、編集者ということですが。
「はい。原作のマンガには登場しない、ドラマだけのオリジナルキャラクターです。どんなキャラクターなのかが書かれた資料を最初にいただいたのですが、思わずクスッと笑ってしまいました(笑)。鏡花は恋愛上手で、不倫の経験はないけれど、これからあるかもしれない。それくらい恋愛経験豊富な女の子だったんです。森川葵さんが演じる月白鹿子は全く恋愛経験がない女の子なので、真逆という感じですね」
―かなりモテる女性なんですね。
「そうだと思います。鹿子に対しても『恋愛したことないんですか? 教えてあげましょうか』と、何かと上から目線なんです。誰かにヘコヘコすることもなく、いろんなことに興味を持つ子なので、最初は結構大げさな感じで演じてみたのですが、監督からやり過ぎだと言われたので(笑)、少し抑えめに演技をするようにしました」
―池上さん自身と鏡花は似ている部分はありますか?
「私は全然恋愛上手じゃないので(笑)。告白される空気が苦手で、中学生の時に初めて告白されたのですが、『好きです。付き合ってください』って言われた瞬間に、走って逃げちゃいました。そんなふうに告白されるのが苦手なんですけど、自分から告白することもできないので、どうしたらいいのかなって思いますね。性格的な部分だと、鏡花と同じように私も内気じゃなくて活発なタイプなので、そこは似ていると思います」
―撮影現場の雰囲気はどんな感じでしたか?
「森川さんをはじめ、年齢が近い人が多かったので、撮影の合間にお話をしたり、みんなで同じテーブルで食事をしたり、和気あいあいとした雰囲気で楽しかったです」
―セリフはどうやって覚えていますか?
「まず普通に読んで、次に声を出して読んで、という感じです。何度も読んでいくと、頭の中にカメラがあって台本のページを撮影したかのように、ページごとに記憶されていくんです。台本を読まずにセリフを言う練習をしていても、『何だっけ?』と思った瞬間に、そのページが頭の中に浮かぶんです。人に話すと驚かれますけど」
―文字ではなくて、イメージとして頭の中に記憶されているんですか。
「はい、いつの間にか、そういう覚え方をしていました」
―編集者役ということですが、普段、本などは読みますか?
「あまり読みませんが、マンガとかは誰かから『これ、面白かったよ』と勧められたら読んだりします」
―読んで面白かった本を、池上さんが他の人に勧めることは?
「あります。でも、私、下手なんです。面白いと思ったところをどんどん話しちゃうので、ネタバレしてはいけないことまで言っちゃったり(笑)」
―では最後に、「文学処女」の見どころをネタバレしない程度に、教えてください。
「鹿子は恋愛をしたことがないのですが、加賀屋先生がそれを楽しみながら、突っついたりして、鹿子にも加賀屋先生にも変化が現れてきます。『くっつくの?』『くっつかないの?』という二人の距離感というか、関係性を楽しんで観てもらえたらいいなと思っています。大人の恋愛なのでドキッとする感じもありますし、三角関係があったり…。あ、これ以上はネタバレしちゃいそうなのでやめておきます(笑)。私が演じる鏡花がどんなふうに物語に絡んでいくのかも含めて、いろいろ想像しながら楽しんでください」
撮影=石塚雅人 取材・文=田中隆信 衣装協力=ラブレス
ウォーカープラス/週刊東京ウォーカー+編集長 野木原晃一