インターハイを目指す高校バドミントン部の青春を描いたアニメ「はねバド!」(カンテレにて7月1日より毎週日曜25:55〜放送中)。そのオープニング&エンディングテーマを歌っているのが、YURiKAと大原ゆい子。アニソン界の注目シンガーの2人に「はねバド!」の魅力からお互いの印象について、そしてアニソンにかける思いまで取材した。
オープニングテーマの「ふたりの羽根」を歌うYURiKAは、2017年にアニメ「リトルウィッチアカデミア」のオープニングテーマ「Shiny Ray」でメジャーデビュー。ひたむきな眼差しとどこまでも響く歌声を持つ一方、ガチのアニメ・ゲームヲタクでもあり、アニソン界の次世代シンガーとして注目されている。
2015年にメジャーデビューした大原ゆい子はシンガーソングライターとして活躍中。2018年2月に発表した「言わないけどね。」がYouTubeで驚異の210
万再生を記録し、アニメファンを中心に注目を集める。他にも話題のアニメへの楽曲提供もこなすなどマルチな一面をみせ、「はねバド!」ではエンディングテーマ「ハイステッパー」を手掛けている。
ーーアニメ「はねバド!」では、お2人の曲が起用されています。まずはOPのYURiKAさんの「ふたりの羽根」ですが、いきものがかりの水野良樹さんが作曲を担当されていますね。初めて曲を聴いたときの感想はいかがでしたか?
YURiKA「初めて聴いた時はまだ歌詞がなくて。でも一回聴いたら覚えてしまうぐらいわかりやすく口ずさみやすい曲だと思いました。でも、歌ってみるとすごく難しいんです」
ーー小柄な体からは想像もつかないほど力強い歌声が素敵です。歌い方で意識した点はありますか?
YURiKA「前シングル『鏡面の波』では無機質な感じの歌い方だったので、今回は明るく突き抜ける感じで、原点に戻ったつもりで歌いました」
ーー元ふぇのたすのヤマモトショウさんの歌詞もアニメとリンクしていますね。
YURiKA「ヤマモトさんは『アニメの回が進むたびにいろんな見え方のできる歌詞にした』と話していました。今回は振り付けもあって、バドミントンをイメージしたものなんですけど、これも意外と難しいんですよ。air:manさんが振り付けしてくれてたんですけど、サビは振り付けも込みで好きですね」
ーーEDは大原さんの「ハイステッパー」ですね。大原さんはシンガーソングライターとして活躍されていますが、今回の曲は「はねバド!」を意識して制作されたんですか?
大原「原作の漫画とアニメ用の脚本を少し読ませてもらって書きました」
ーー大原さんは普段、作詞と作曲、どちらから制作しますか?
大原「アニメの曲は作曲から始めて、何曲か作って自分の中でコンペをするんです。それで曲が決まったら編曲してもらって、歌詞を書くっていう流れで制作しています」
ーー今回の曲で意識したポイントは?
大原「『はねバド!』を知らない人に、私が一番好きな試合シーンの格好良さを絶対伝えたいって思って。EDってフェードアウトするような曲になりがちですが、『はねバド!』だったら熱い気持ちと躍動感をそのまま生かしてもいいかなと思って仕上げました」
ーーお2人が思う「はねバド!」の魅力とは?
YURiKA「シーンによって部活ってこうだったよねっていう感じが垣間見えるのがいいですよね」
大原「青春の部活モノってキレイすぎるときもあって。『はねバド!』は割とリアルですよね。細かい描写で心情が伝わってくるのがいいですね」
ーー「はねバド!」はバドミントンがテーマですが、スポーツの経験は?
YURiKA「私は卓球を少しやってたんですけど、運動がすごく苦手で。スポーツにあんまり触れてこなかったのもあって、今回すごくいい機会だなって。あ、でも『黒子のバスケ』は大好きです!」
大原「『MAJOR』もだよね?」
YURiKA「『MAJOR』もです!でも今回『はねバド!』に関わることになって、プライベートでバドミントンを始めたんです!アニメのスタッフさんに経験者が多くて、私とゆい子さんとスタッフさんでやってます」
大原「体育館でね。サーブのやり方から教えてもらっています」
ーー大原さんは野球が好きだと伺いましたが。
大原「兄がずっと野球をやったので。『MAJOR』や『タッチ』も好きでしたね。スポーツ観戦は好きなので、バドミントンの試合も見に行きたいです」
ーーお2人は何がきっかけで仲良くなったんですか?
YURiKA「『リトルウィッチアカデミア』かな。その時もOPとEDをそれぞれが歌っていて。仲良くなってもう2年ぐらい経ちますね」
大原「本当に一緒にいる時間が長くて。最初の頃は週5ぐらい(笑)?」
YURiKA「レコーディング現場で、私が先で次がゆい子さんの時もあったし、一緒に作業することもありましたね」
ーーお互いの印象について聞きたいんですが、「はねバド!」でいう努力型のなぎさか、才能型の綾乃、どっちですか?
YURiKA「自分で作詞作曲した曲がアニメを背負うって考えると私には絶対できない。すごい努力をしないとできないから、ゆい子さんはなぎさかなって思います。なぎさも才能あるし(笑)!」
大原「私も(YURiKAは)なぎさだと思う。綾乃はどうしても闇落ちのイメージがあるので(笑)」
YURiKA「それなら、ゆい子さんは理子だと思います。優しいけど実はたくさん気を配っていて、それでいて自分の戦いも背一杯頑張るっていう」
大原「そしたら(YURiKAは)コニーじゃないですか?今の髪型が(笑)
YURiKA「2人とも最終的になぎさでも綾乃でもないキャラになっちゃいましたね(笑)」
ーーお2人にとってアニソンとは何ですか?
YURiKA「アニソンは私のすべてですね。アニソンじゃなかったら歌いたくないって思うし、それぐらいの覚悟がないとアニソンシンガーっ名乗っちゃいけないと」
大原「私は『鍵』ですね。作品を思い出す鍵とか、自分の新しい扉を開けてくれたのもアニソンなので」
ーー最後にお2人の今後の目標を教えてください。
YURiKA「今は作品に引っ張ってもらっていることが多いので『YURiKAがこのアニメの曲を歌うんだったら観てみよう』って自分がアニメを引っ張っていけるようになりたいです」
大原「曲を書いて歌うのが好きなので、ずっと続けていきたいです。誰かの人生に残る曲を書きたいっていうのが一番の目標ではあるんですけど、いつかはドラえもんの曲を歌いたいです(笑)」
山根翼