上海万博をきっかけに「焼き小龍包」など、これまで知られていなかった中国のB級グルメが注目を集めている。中でも、特に話題を呼んでいるのが、“ヤンロウ”と呼ばれる串料理。クミンなどの香辛料と野菜に漬けた羊肉を串に刺して焼く、中国全土で親しまれているこの“ヤンロウ”、まだ日本ではあまり馴染みのないメニューだが、今年に入ってテイクアウト専門店がオープンするなど、気軽に楽しめるのだ。
■炭火で香ばしく、中はふっくら!「韓国料理・延辺(えんぺん)料理 延吉香(えんじしゃん)」(新宿区・新大久保)
中国吉林省東部に位置する延辺朝鮮自治州の郷土料理と韓国料理が堪能できる店。中でも、ラムを炭火でふっくらと焼き上げる香り高い“ヤンロウ”、「羊肉」(1本150円)は人気メニュー。赤身と脂身のバランスが良いカルビを使用しているため、ジューシーな味わいに仕上がっている。また、味を自分で調整できるよう、クミンなどのスパイスが小皿で付いてくるのも嬉しい。
■1本から気軽にテイクアウト 「ノッポさんのヤンロウ屋さん」(文京区・千石)
今年6月にオープンした“ヤンロウ”のテイクアウト専門店。11種のスパイスと野菜で漬け込んだラムで作る「ヤンロウ」(1本180円)が、1本から気軽に味わえる。赤身の多いラムと脂身の多いラムを、交互に串に刺して焼き上げており、ジューシーな味わいが楽しめる。また、定番の「ヤンロウ」のほか、チリぺッパーをたっぷり使用した激辛の「ヤンロウ(辛)」(1本180円)もおすすめ。
「上海などの多くの地域では“ヤンロウ”、朝鮮半島近くの地域では朝鮮語で“ヤンコギ”と呼ばれています。上海ではクミンをより強く、中国東北部ではゴマを効かせたりと、地域性も見られます」と「ノッポさんのヤンロウ屋さん」店長・坂井聖剛(せいご)さんが話すように、“ヤンロウ”は中国の庶民に親しまれてきた人気料理。スパイス豊富で、夏バテ解消にもぴったりな中国B級グルメの新星“ヤンロウ”を是非一度味わってみて。【詳細は、7月20日発売号の東京ウォーカーに掲載】