舞台「午前5時47分の時計台」に出演!
「めざましテレビ」(フジテレビ系)のイマドキガールとしても活躍中の双子姉妹、鈴木みなさんとまりあさん。10月5日(金)から東京・光が丘IMAホールで上演される舞台「午前5時47分の時計台」で2人は主演(主演達の中の2人)を務める。テレビ番組の再現ドラマに出演していた2人をこの舞台のプロデューサーが観て、今回の出演が実現することとなったそう。そこで、みなさんとまりあさんに舞台初出演&主演を務める気持ちと意気込み、作品の観どころなどを聞かせてもらった。
―これまでにテレビのドラマには出演された経験がありますが、初めての舞台への出演が決まった時、どんな気持ちでしたか?
みな「舞台は、自分の中では一番難しいジャンルだと思っていました。でも、いつかは出てみたいと思っていたので、お話をいただいた時はすごくうれしかったです。でも、最初の顔合わせの時、共演者の方々が本読みのためにセリフの練習をされていて、その迫力に『ダメだ。できない…。今ならやめるの間に合うかな?』と思ったり。うれしい反面、不安もありました」
まりあ「私も最初は不安でした。それでも、去年上演された舞台のDVDをお借りして観てみたら、『この作品に出られるんだ』といううれしい気持ちになりました」
―2人ともうれしさと不安が両方あったということですが、姉妹一緒なので心強いところもありますよね?
みな「はい。家でも一緒に練習もできますから。セリフを言う練習は、最初は1人で一気に覚えて、そのあとでテスト勉強みたいに、まりあに台本を渡して、自分以外のセリフを読んでもらって、自分がちゃんとセリフが言えるかどうかを確認していました」
まりあ「お互いに、練習の相手をすることで物語の流れなどを確認できますし、2人一緒に同じ作品に出演できてよかったなって思いました」
―「阪神・淡路大震災」が描かれている作品ですが、台本を読んだ感想は?
みな「今回の舞台は昨年上演された作品の再演なんですが、台本を読んだ後に昨年の舞台のDVDを観せていただきました。見始めて数分で涙があふれてきたんです。阪神・淡路大震災は私たちが生まれる前の出来事なので、そこまで詳しくは知らなかったのですが、『こんなことがあったんだ…』と衝撃を受けました」
まりあ「私もDVDを観ながら、いろいろ考えさせられました。あとは、この物語では『時の番人』という人物に出会って、時間を戻してもらったりするのですが、そういうことって現実にはできないことですよね。なので、『あの時、こうしていればよかったな』とか、自分自身のこれまでの出来事に重ねて見ていた部分もあります」
―それぞれの演じる役について教えてください。
みな「私は『みなと』という女の子を演じます。自分の名前と役名が近いのも奇跡というか、すごくうれしかったです。みなとは正義感が強くて、気持ちの強い女の子。感情表現も激しくて、泣くシーンもあります」
まりあ「私が演じる『マヤ』は明るくて元気な女の子です。身振り手振りが大きくて、全身を使って感情表現をしているような子ですね」
―演技する上で、双子ならではという部分もあったりするのですか?
まりあ「考える時の仕草が同じとか」
みな「そういう細かいところを合わせたりしています」
―稽古をしてみて感じた舞台の楽しい部分と難しい部分を教えてもらえますか?
まりあ「難しい部分は発声ですね」
みな「私たち、声量を出そうとすると声が高くなってしまうんです」
まりあ「声量を保ちながら、声が高くなるのを抑える練習をしました」
みな「楽しいところは」
まりあ「稽古を重ねると、少しずつですけど上達しているのがわかるので、達成感があります。共演者の方に褒めてもらえたりするとうれしい気持ちになりますね」
―演出の山本タクさんからはどういう演技指導やアドバイスを受けましたか?
みな「すごく細かく指導していただきました」
まりあ「『こういう感じでセリフを言えばいい』というのではなくて、『この場面ではどうすればいいと思う?』というふうに一緒に考えながら役を作っていきました。『今、なんでそういう演技をしたの?』とか、一つ一つしっかりと考えながら、確認しながら」
みな「気持ちをすごく大切にされていて、『急いでセリフを言おうとしなくてもいい。遅くなっても構わないから、ちゃんと気持ちができてから言葉を発してみて』と言ってもらえたことで気持ちが楽になりました。どうしても『次は自分の番だ。早くセリフを言わなきゃ』と、慌ててしまいがちなので」
まりあ「そう言われてからは、稽古でも自分のセリフのことを考えるより、場面全体のことを考えながら演技することができました」
―すごくいいアドバイスをいただきましたね。
みな・まりあ「はい!」
―では最後に、初舞台・初主演となるこの作品の観どころと観にこられる方へのメッセージをお願いします。
みな「はい。私が演じる『みなと』は、過去に戻ったり、いろんな経験をすることで精神的に強くなっていきます。そういう成長する姿を観ていただきたいです」
まりあ「『マヤ』はすごく明るい子ですが、姉(みなと)のことを思ってお百度参りをするなど、姉思いの女の子でもあります。この舞台を観ていただいて、マヤのことを好きになってもらえたらうれしいです(笑)」
みな「震災がテーマになっているので重くて暗い作品だと思われがちですが、笑えるシーンもたくさんありますので、楽しく観ていただければと思っています」
まりあ「はい、笑えて泣けて感動できる作品です!」
撮影=下田直樹 取材・文=田中隆信
ウォーカープラス/週刊東京ウォーカー+編集長 野木原晃一