埼玉県立近代美術館で「阿部展也 あくなき越境者」開催中

東京ウォーカー(全国版)

展示会場の様子


9月15日(土)から11月4日(日)の期間、埼玉県立近代美術館で「阿部展也 あくなき越境者」が開催されている。

【写真を見る】阿部展也の初期から晩年にいたるまでの主要作品に加えて、雑誌や写真、下絵といった資料も展示「花子」(1949年、富岡市美術博物館)/福沢一郎記念美術館蔵


阿部展也は、瀧口修造との共作による詩画集「妖精の距離」(1937年)で若くして注目を集めた作家。

雑誌『フォトタイムス』に実験的な写真を発表するなど、戦前の前衛写真の運動にも重要な足跡を残したほか、1941年からは陸軍の報道部写真班に所属し、出征先のフィリピンで雑誌の表紙や挿画、写真を手がけ、戦後に帰国すると、キュビスムやシュルレアリスムに影響を受けた人間像を多く描いた。

1950年代末以降は、具象的なモチーフを離れて、アンフォルメルから幾何学的抽象へと作風を目まぐるしく変化させた。

約230点が展示される


同展では、阿部展也の生涯を辿り、 初期から晩年にいたるまでの主要作品に加えて、雑誌や写真、下絵といった資料や、交流のあった国内外の美術家の作品を含む約230点を展示する。さらに10月20日(土)、10月27日(土)の各日15時から、担当学芸員によるギャラリートークも開催される(30分程度)。芸術の秋、感性を豊かにする展覧会に出かけよう。

ウォーカープラス編集部

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