日本一高いビル あべのハルカスの天空庭園で、絶景を背景にこたつに入ってウチ飲み体験をする「かこむdeこたつ」が11月5日(月)からスタートする。会場となる、あべのハルカスの天空庭園は高さ約280mの場所にあり、屋根のない吹き抜けになっているため、冬は外気に晒されて寒い。しかも高所なので、地上よりも気温が低くなる。
そんな場所で、日本の伝統的な冬の風物詩、こたつと温かい料理を囲んで、酒や温かい飲み物を飲み、体の中からも外からも暖まってもらおうと企画されたのが、この「かこむdeこたつ」だ。オープンエアーの空間にしつらえられた、4卓のこたつから、絶景を眺めながら飲食。ハルカスならではの非日常空間が楽しめる。
料理のコースは2種類。「ハルカス300名物鯛だしのおでん食べ放題プラン」は、1時間3,800円の食べ・飲み放題。鯛だしのおでんにウェルカムドリンクとして日本酒1合か甘酒、みかん1人1個と煎茶が付く。「彩り野菜のチーズちりとり鍋プラン」は、2時間4,800円の飲み放題付き。メニューは彩り野菜のチーズちりとり鍋に、ウェルカムドリンクの日本酒1合か甘酒、前菜4種盛り合わせ、みかん1人1個と煎茶、シメのうどんが付く。どちらも料金に展望台 ハルカス300への入場料が含まれている。
記者も実際に、こたつでおでんを体験してみたが、なかなかの非日常感が味わえた。取材日の大阪の最低気温は10度、上着がないと肌寒いくらいだが、こたつに入って温かいおでんを食べていると、体の芯からポカポカしてくる。さらに酒が入ると熱いくらいだ。しかも目の前には絶景。非日常感がハンパない。写真を撮ると夜景が綺麗すぎて、まるで合成写真のような出来栄えだ。
料理の方も本格派。こういうイベントは景色がごちそうで、よくあるレベルの料理だろうとタカをくくっていたが、フレンチ出身のシェフが作る和風おでんは、もはや料亭レベル。上品な味の鯛のだしが、具材によくしゅんでいて、とても美味しい。チーズちりとり鍋も、甘辛いタレとチーズがよく合う。野菜たっぷりでヘルシーなので、女性に喜ばれそうだ。
この「かこむdeこたつ」日本人が好みそうな企画だが、意外にもインバウンドの関心も高いのだという。メニューの1つであるおでんは、昨年冬も天空庭園で販売。その際に他国語で、おでんとは何かを説明するPOPを付けたことで、インバウンドにも好評だったのだという。
台湾のインフルエンサーを招いての体験会では、こたつ体験がすこぶる好評。なぜ台湾人がこたつを知っているのか?その理由は、日本のアニメ ちびまる子ちゃんにある。台湾でも大人気の同アニメの影響で、こたつのある風景に憧れる台湾人が多いのだという。日本でもこたつを置いている店は、数少ないだろう。しかしここでは、手軽にそれを体験できるというわけだ。
近鉄不動産株式会社 アセット事業本部 ハルカス運営部 課長 池口太三郎氏は「インバウンドも多い、あべのハルカス。日本のトラディショナルである、こたつのある風景を、国内だけでなくインバウンドにも、楽しんで体験していただければ。」と話す。
10月29日から予約がスタートしているが、かなりの数の予約・問い合わせが入っているのだそう。予約は2名からで、公式ホームページからのWEB予約のみ受付。事前予約制だが、空席がある場合は当日でも申し込み可能だ。
あべのハルカスでは11月2日(金)から2019年2月28日(木)まで「あべのハルカス 天空のイルミネーション 2018」も開催。毎年冬の恒例イベント、イルミを楽しんだあとは絶景でこたつ体験、思い出に残る冬になりそうだ。
■「かこむdeこたつ」 期間:11月5日(月)〜2019年3月3日(日) 会場:あべのハルカス ハルカス300 58階 天空庭園 住所:大阪府大阪市阿倍野区阿倍野筋1丁目1-43 時間:平日15:00〜22:00、土日祝 11:30〜22:00(L.O 21:30) 料金:ハルカス300名物鯛だしのおでん食べ放題プラン1時間 3,800円(30分延長ごとに1,000円)、彩り野菜のチーズちりとり鍋プラン 2時間4,800円 公式サイト:https://www.abenoharukas-300.jp/observatory/kotatsu/
二木繁美