大沢池に幻想の月昇る 京都・大覚寺で「ウォータースクリーンプロジェクション」開催 鉄拳の原画展示も

関西ウォーカー

11月2日(金)~4日(日)の3日間、京都・嵯峨野の旧嵯峨御所大本山大覚寺で、「ウォータースクリーン プロジェクション」が開催されている。

月の名所・大沢池に設けられたウォータースクリーンに、大きな月が昇り観客から歓声が上がる


「嵯峨天皇宸翰勅封(しんかんちょくふう)般若心経1200年戊戌開封法会(ぼじゅつかいふうほうえ)」という記念すべき節目の年を迎えた大覚寺で開催されるナイトイベントで、今年3月に続き2回目の試みとなる。今回はさらにパワーアップして登場。大覚寺の1200年の歴史を紐解く、壮大なスケールの光のアートだ。舞台となるのは日本最古の人工の池庭、大沢池。古くから観月の名所として知られ、中秋の名月には池の真ん中に月が昇り、水面にその姿が映り込む様子は古来から人々に愛されてきた。

嵯峨天皇の宸翰勅封般若心経にちなみ、般若心経も光の文字で浮かび上がった


今回のウォータースクリーンプロジェクションはその大沢池から吹きあがる水で作られた巨大なスクリーンに、1200年前に始まった大覚寺の歴史をたどりながら、月や桜、紅葉などの風物を色と光、音で幻想的に映し出す。

大覚寺を描いたイラストを披露した鉄拳。大覚寺のさまざまな風景をただ写し取るだけでなく、自分の想像も加えて一つの作品に仕上げている


また、11月3日(祝)からはよしもとの芸人・鉄拳によるイラスト「鉄拳、大覚寺を描く」原画展も開催される。鉄拳は9月10日に大覚寺を訪れ、その際に見聞きした建物や仏像などに自分のイマジネーションを加えて7枚の作品を描き上げた。11月2日(金)のウォータースクリーンプロジェクション初日には、その開催発表会見も行われ、鉄拳本人も登場した。

記念撮影に応える鉄拳と宇都宮まき。原画は大覚寺で展示される


普段のパラパラ漫画なら1日30枚は描くという鉄拳。今回はじっくりと作品と向き合い、当日大覚寺で2枚を、残りの5枚を1週間ほどかけて描き「自分の中では大作になった」という。「今年は60年に一度、嵯峨天皇の宸翰勅封般若心経が披露される年。その年に描けたのは何か導かれたような気がする。3日から1か月間展示されるので、ぜひ見に来て」と呼びかける。MCを務めた吉本新喜劇の宇都宮まきも「どの作品も心温まる絵柄。鉄拳さんらしい雰囲気」と感想を述ていた。

■ウォータースクリーンプロジェクション

・期間:11月2日(金)~4日(日)

・時間:17:30~20:30(20:00受付終了)、上映時間約10分、時間内ループ再生

・会場:旧嵯峨御所大本山大覚寺 大沢池ほとり

・料金:大人500円、小中高生300円

鳴川和代

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