毎年、ラーメン業界がその動向を固唾をのんで見守る「ラーメンWalkerグランプリ」。実力派ぞろいとなった2018年の埼玉で総合3位に輝いたのは、その知らせに店主もびっくりしたこの店だ。
香り高い生姜と醤油のコクが絶妙のバランスで融合する「オランダ軒」
持ち前のセンスと味覚を頼りに、独学で現在の味にたどり着いた店主の山本さん。ラーメンで最も大切なのは「味のバランス」と語り、素材選びにも強いこだわりを持っている。「オランダ軒」で味の柱となる生姜は、全国から取り寄せて試した結果、加熱した時にひと際強い香りを放つという理由から高知県産を使用する。
人気は豚骨と鶏ガラに生姜を加えて取る清湯スープの「しょうゆチャーシューメン」(1100円)。タレには旨味をたっぷり含んだチャーシューの煮汁を入れる。生姜の香りと醤油のコクが融合した味わい深い一杯だ。
生姜の香りに包まれた厨房では、山本さんが黙々とラーメンを作り続ける。味の肝となる生姜は高知県産を使用。山本さんいわく「火を通した時に香りが強く出るのがこれ」。毎日の仕込みでは寸胴1本に対して1kg以上を投入する。
「新潟県長岡市の生姜醤油ラーメンを手本にしているが、旨味の輪郭が力強く生姜とスープが調和している。塩も独自のおいしさだ」と太鼓判を押すのは百麺人・山本剛志。店主の山本さんは入賞に喜びつつも「さらなるおいしさを目指す」と真剣な眼差しで語ってくれた。
■オランダ軒 住所:さいたま市岩槻区東岩槻6-5-3 イケダ第一コーポ1F 電話:非公開 時間:11:00~14:00、17:30~19:00、日祝11:00~16:00※材料がなくなり次第終了 休み:木※月1回臨時休業あり 席数:9席(カウンターのみ) タバコ:禁煙 駐車場:4台(無料)
ラーメンWalker編集部