北九州で40年以上にわたりコーヒーの魅力を広めてきた森山利忠さんは、業界でレジェンドと称される。喫茶から店の歴史が始まっただけに、ドリップ技術はいわずもがな。
そこから自家焙煎に着手したのが1991年。さらに質の高いコーヒーを追求していくなかで出会ったのが、生産者から直接上質な豆を買い付ける共同購入グループ「C‐COOP」。今では買い付けグループとして全国的に知られるが、森山さんは立ち上げ時から加入していた初期のメンバーだ。そういった経緯から、北九州においてスペシャルティコーヒーを広めたといえば、まず森山さんの名が挙がる点もレジェンドと呼ばれる所以の一つだろう。
同店は一見するとコーヒースタンドのようなおしゃれな造りだが、豆売りがメイン。約20種そろう豆のうち、シングルオリジンが16種ほどを占め、なかにはCOEの入賞豆など、特に品質のよい豆もある。森山さんはここ数年、「ローストマスターズチームチャレンジ」にも参加。経験豊富なためオファーがかかるのかと思いきや、「自ら志願して出場しています。若い方々の考えを吸収したくて」と驚きの回答。
さらに、「いろいろな人の意見や考え方を取り入れた方がおもしろい。楽しみながらコーヒーと関わっていきたいから」と続ける。さすがレジェンド。まだまだ森山さんのコーヒーへの探究心は燃え続けている。
[焙煎屋 森山珈琲]福岡県北九州市小倉北区宇佐町1-3-35 / 080-2793-6842 / 12:00〜19:00(LO18:30) / 日曜・祝日休み / 5席 / 禁煙 / コーヒー1杯 450円~
九州ウォーカー編集部