日本全国のB級グルメが味わえる「B-1グランプリ」が、今年初めて関東(神奈川県・厚木市)で開催される。「富士宮やきそば」など数々のご当地グルメがブレイクするきっかけを作り、昨年の秋田県横手大会には実に27万人が訪れるなど、“食の祭典”として年々巨大化するこのイベント。グランプリを獲得すれば、一挙に知名度が“全国区”となる祭典の、今年の優勝候補を探ってみた。
グランプリ決定方法は、来場者が各ご当地グルメを食べ比べ、気に入った料理の投票箱にはしを投じる、という投票型。最終日の集計で多くのはしを獲得すると、1位=ゴールドグランプリ、2位=シルバー、3位=ブロンズが決定する。また、今年から過去にゴールドグランプリを獲得した団体は、殿堂入りとして投票対象外になるため、必ず“新チャンピオン”が誕生することに。昨年は、ゴールドグランプリが横手やきそば(秋田)、シルバーが八戸せんべい汁(青森)、ブロンズが津山ホルモンうどん(岡山)だったが、今年、殿堂入りを除く43団体から、栄冠に輝くのは!?
グランプリ候補筆頭は、青森の「八戸せんべい汁」(300円)だろう。2007年から“3年連続2位”と実績は文句なし。今年はライバルが殿堂入りするため、当然候補筆頭なのだ。八戸せんべい汁は、肉や魚、たっぷりの野菜のダシ汁に、小麦粉と塩で作る鍋用の南部せんべいを割り入れて煮込む鍋料理。煮込まれたせんべいは、まるでパスタのアルデンテのような食感で“モチモチ&シコシコ”というからおもしろい! いよいよゴールドグランプリなるか!?
2つ目の候補は、岡山の「津山ホルモンうどん」(300円)。昨年初登場ながらも、ブロンズグランプリを受賞したダークホースだ。これは、和牛の産地・津山市内約50店の鉄板焼き店などで味わえる牛ホルモン(内臓肉)入りの焼うどん。プリプリしたホルモンをほおばると、凝縮したうま味がジュワーっと染み出し、独特のコクがうどんに絡み付く。味付けは、醤油や味噌がベースのオリジナルダレで、鉄板で焼くと香ばしさも抜群だ。今回は昨年よりも上位に来る可能性も高い!?
おもしろいのは、神奈川の「湯河原名物たんたんたぬきの坦々やきそば」(300円)。2年前のデビュー当時に本誌でもいち早く紹介した、湯河原の町おこしグルメ。これは、練りゴマや豆板醤などを入れたピリ辛の特製ソース味のやきそばで、トッピングに温泉卵や柑橘類をのせるのが特徴だ。麺は少しかためで、キャベツ、モヤシ、豚肉、ゆで卵、と具もたっぷりで食べごたえ十分。キンキンに冷やしたビールと合わせると、はしが止まらなくなること間違いなし! 今年は上位に食い込むか!?
他にも、「富良野オムカレー」(500円)や、「厚木シロコロ・ホルモン」(300円)、「鳥取とうふちくわ膳」(400円)など、全国から“安くてウマイ”グルメが大集合する。過去最多の46団体が出展する「B-1グランプリin厚木」は、9月18日(土)・19日(日)に開催。当日訪れて、自分の舌でジャッジしよう! 【詳細は9月7日発売の東京ウォーカーを参照】
■歴代グランプリをおさらい
2009年(第4回)/ゴールド:横手やきそば(秋田)、シルバー:八戸せんべい汁(青森)、ブロンズ:津山ホルモンうどん(岡山)
2008年(第3回)/ゴールド:厚木シロコロ・ホルモン(神奈川)、シルバー:八戸せんべい汁(青森)、ブロンズ:各務原キムチ鍋(岐阜)
2007年(第2回)/ゴールド:富士宮やきそば(静岡)、シルバー:八戸せんべい汁(青森)、ブロンズ:静岡おでん(静岡)
2006年(第1回)/ゴールド:富士宮やきそば(静岡)、シルバー:横手やきそば(秋田)、ブロンズ:室蘭やきとり(北海道)