子供が大人と同じように職業・社会体験できる施設「キッザニア」。幅広いアクティビティからファミリー層に人気だが、通常は大人のみでの参加はできず、あくまで子供の同伴者としてのみ入場が可能だ。12月13日(木)、キッザニアを大人だけで楽しめる特別イベント「大人のキッザニア」がキッザニア甲子園で開催され、同日、キッザニア東京でも2019年1月16日(水)に開催することが発表された。
「大人のキッザニア」は、キッザニア甲子園が2019年3月に10周年を迎えるにあたり開催されたイベント。それまで大人のみでの入場は企業・団体向けの貸し切りプランのみでしかできなかったこともあり、本イベントのチケットが販売開始日に完売するなど開催前から大きな反響が寄せられた。
イベント告知後のSNSなどでの反応を受け、キッザニア東京での「大人のキッザニア」開催はすぐさま日程の調整が始まっていたという。その反響が話題先行でないことは、「大人のキッザニア」参加者の声からもうかがえる。
キッザニア甲子園でのイベントでは、高校生から40代まで幅広い年代が来場。普段は自分の子供と来ているという30代の男性は「ずっと自分もアクティビティをやりたいと思っていたので、仕事の半休を取って申し込んだ。普段は子供を急かしてしまっていたが、自分でやってみると、考えながら回りたい気持ちがよく分かった」と、自らが参加することで子供の目線を再確認。高校生の参加者の中には「小学校の頃まで来ていた。今は自分のスマホで友達と写真を撮りたいところで撮れる。久しぶりで楽しい」と話す“キッザニア世代”もいたという。
子供向けの施設で大人にターゲットを当てたイベントの開催に至った経緯を、キッザニアを運営するKCJ GROUPの広報担当者はこう話す。「キッザニアは、楽しみながら社会のしくみを学べる職業・社会体験施設で、『子供達の生きる力を育む』をコンセプトにしています。ふだんは子供同伴でなければ入場できないキッザニアに大人だけで入場できる日を設けることで、キッザニアのコンセプトを、これまで接点のなかった層も含めよりたくさんの皆様にお伝えしていきたいと考えました。そしてこのたび、大人も子供と同様の体験ができる機会を設けさせていただきました」。その狙いは見事に成功したと言える。
キッザニア東京での「大人のキッザニア」のチケットは12月21日(金)12時から一般発売され、売り切れ次第完売となる。また、キッザニアクラブ東京会員の保護者限定で、12月13日(木)16時から2018年12月19日(水)12時まで会員先行抽選も実施中だ。
「大人のキッザニア」を今後継続的に開催する予定については「キッザニア甲子園、キッザニア東京とも初めての試みですので、お客様の反響を見ながら概要を含め今後の開催を検討していきます」とのこと。“子供の心を持った大人”にとって待ちに待ったイベント。東京開催も大きな話題を呼びそうだ。
国分洋平