淡麗系で知られた福島市の人気店「バッチ屋」が17年秋に全面リニューアルしたのが、「SAITOU拉麺店」(福島市豊田町3-17)。背脂の燕三条系を経て、煮干しラーメン主体にシフトした。〈■情報は発売中の「ラーメンWalker福島2019」より〉
「同じイワシでも種類によって全く味が変わる煮干しの奥深さを追求したい」というのが変更の理由。福島では珍しい専門店だが、「地元に煮干しラーメン文化を浸透させたい」と店主の意気は高い。
店主の斎藤 亘さんは福島県伊達市出身。仙台市の「中華そばまるたけ」で食べた煮干しラーメンに感動、煮干しにハマる。「以前より中毒性があるらしく、週に3回通う人も」。
「平子中華そば」(730円)は、ベースとなるウルメイワシのスープに真イワシの平子ダシのスープを加え、さらに鶏ガラ&豚骨の動物系スープを合わせたトリプルスープで、魚介の風味が強烈。ゴワゴワした中太麺がスープとベストマッチ。
「SAITOU拉麺的タンタン麺」(800円)は細麺でかなり辛いが、クセになる味。店主の気まぐれメニューで、月に数回の限定メニューだ。店内とフェイスブックで告知がある。
「塩ラーメン」(680円)は、煮干しが強烈なスープに、細麺とまろやかな塩ダレが好相性。メニューは総じてスープが少な目だが、麺をじっくり味わってほしいというのが理由だ。
2種の煮干しを用意。甘味のあるダシが出るウルメイワシと、強烈な風味の真イワシを使い分けている。さらにつけ麺には煮干しのペーストも投入する。
【ラーメンWalker福島2019 編集部】