伝説の大師匠の味を実直に守り抜く
埼玉県北本市の人気店「心麺」で修業した店主が、05年にのれん分けで開業。名店「支那そばや」の創業者である故・佐野実さんの孫弟子に当たり、その丁寧なラーメン作りを忠実に継承する。
塩ワンタンめん(900円)では皮から自家製のワンタンを5個のせる。種には鶏挽き肉を使い、スープの味との調和が見事。ふわっと香る生姜がアクセントに。塩ダレには海塩、岩塩を数種ブレンド。
醤油らぁめん(750円)の醤油ダレには、厳選した醤油をブレンドして使用。キレのあるスープは歯応えしっかりの中細麺によく絡む。豚バラチャーシューはほろほろと崩れる柔らかさ。
スープは豚清湯と鶏清湯のダブルスープ。豚清湯の豚骨はゲンコツ、背ガラ、豚足を使って、前日からじっくりと炊いて旨味を出し切る。これに朝から丸鶏、鶏ガラを炊いた香り高いスープを合わせて、シンプルでいて奥深い味のスープに仕上げる。
するすると喉越しのいい自家製麺は、塩には細麺、醤油には中細麺とメニューによって太さを使い分けている。店主は「不器用なので、同じやり方しかできないんです」と謙遜するが、珠玉の味が受け継がれているのは、スープが濁らないように大量の鶏ガラのワタを手作業で丁寧に取り除くなど、一切手を抜かない姿勢があってこそ。洗練された一杯を求めて、常に行列が絶えない。
■心麺 住所:宇都宮市砂田町318-1 電話:028-656-8270 時間:11:00~14:30(LO)、17:30~20:30(LO 20:15) 休み:水、第1・3・5木 席数:22席(カウンター4、テーブル) タバコ:禁煙 駐車場:12台(無料)
ラーメンWalker編集部