沖縄出身のアーティスト・MONGOL800が中心となって10月2日、3日の2日間、地元沖縄の宜野湾市海浜公園屋外劇場にて野外イベント「800だョ!全員集合」を開催した。MONGOL800のほか、奥田民生やYOーKING、ハナレグミ、浅草ジンタ、沖縄のラテン系バンド、ディアマンテスなど全9組が参加し、2日間で約7000人を動員。終始、お祭りムードの中、会場は笑いと感動の興奮に包まれた。
「800だョ全員集合」というタイトルどおり、イベントにはところどころで伝説のコントグループ“ザ・ドリフターズ”へのオマージュが散りばめられていた。イベントスタッフは全員「8時だョ!全員集合」を彷彿させるハッピを身にまとい、ライブの合間のセッティング時には、「生麦、生米、生卵~♪」でおなじみの“ドリフの早口言葉”が流された。会場ではその音楽が流れるたびに自然と手拍子が起き、リズムに合わせて思いのままにダンスをする姿も見られた。
出演アーティストはそれぞれのステージで「全員集合!」「おいっす!」など、ドリフの名ぜりふを連発。中でも、2日間トリを務めた、MONGOL800は「ドリフのDVDを全巻見た」と豪語するだけあり、“ザ・ドリフターズ”色が一際色濃かった。
まずライブスタートの登場では、「8時だョ!全員集合」と同じく、時報に合わせて夜8時にスタート。ボーカル・上江洌清作が「8時だよ~」と叫ぶと、会場からは「全員集合!!」の大コールが。全員集合での定番だった客席側からステージへ向かう演出もあり、多くのファンはサプライズとシャレの利いた登場に大きな歓声をあげた。
ハッピを着た3人がステージに到着すると、大ヒット曲「あなたに」からライブがスタート。「小さな恋のうた」や「神様」など全8曲を歌い上げた。また、曲の間のMCでは、清作が“いかりや長介”風に日常の世間話をするなど、ライブ中もドリフオマージュは続く。馬鹿げたことを本気でやってしまうMONGOL800のステージに、会場では歓声と笑いの波が交互に押し寄せた。
さらにアンコールでは、雲の形をしたどこかで見たことのあるセットがステージ上に…。そう、「ドリフ大爆笑」でおなじみの“雷様”のコントでおなじみのアレだ! そこへMONGOL800が雷様の衣装で登場し、続いて奥田民生とハナレグミも加わる。清作の従兄弟が手作りしたという角とくるくるパーマ(?)のカツラをつけた5人は、忌野清志郎の「Daydream Believer」をセッションし、続いて即興で坂本九の「上を向いて歩こう」を演奏した。
出演アーティストが一斉に登場したエンディングでは、ドリフのエンディングでお馴染みの「いい湯だな」も披露。今年最後の“夏のお祭り”は、最初から最後までドリフ一色だった。【東京ウォーカー】