札幌の有名店の3号店が選んだのは鴨!「鴨だし中華そば専門店 DUCK RAMEN EIJI」

北海道ウォーカー

試行錯誤の末たどり着いた一杯「鴨だし中華そば専門店 DUCK RAMEN EIJI」


大型パチンコ店「TAIYO」に併設していて駐車場が広いのもうれしい。赤と白の外装に大きな文字の看板が映える


札幌屈指のラーメン激戦区・豊平において絶大な人気を誇る「MEN-EIJI HIRAGISHI BASE」。その注目の3号店が2018年3月オープンした。ジュレやエスプーマを加えたり、はたまた真っ黒なラーメンだったりと、つねに独創的な一杯を発信してきた古川店主。この3号店で選んだ食材は鴨だった。

【写真を見る】DUCK醤油830円。鴨皮から3つの温度帯で抽出した脂をブレンドしている。


DUCK醤油(830円)はガラ、脂、肉と、鴨の旨味が凝縮された一杯。道産小麦・春よ恋とはるきらりの石臼びき全粒粉をブレンドした自家製麺は、小麦の風味が感じられる。滝川産の鴨フィレ肉をフレンチの技法ア・ロゼ(脂をかけながら焼く)し、ワインや醤油などで味付けし、チャーシューとしてトッピングしている。

こだわりの新鮮な滝川産の合鴨


「前に一度、限定麺ですごくおいしくできたので、本格的に鴨のラーメンをやってみようと。それで業者さんに問い合わせたら、"お店を出すほどの量の鴨の手配は難しい"といわれ、諦めていたんです。そんななか、行きつけのイタリアンで鴨肉料理を食べた時のおいしさに"やっぱり鴨でラーメンを作りたいな"という思いが強くなって。その後、シェフに紹介していただいた、北海道滝川市で鴨を飼育する会社に連絡し、"EIJIさんだったらいいよ"とOKをもらえたんです」と、誕生までの経緯を語ってくれた古川さん。

だが、いざ野菜や乾物を使わず鴨ダシ100%となると、脂や醤油の温度管理が難しかったという。「鴨の旨味って、深いコクがあるんですけど、味の幅が狭いんですよね。だからといって他のものを入れたくなかったんです」。

現在、鴨皮から3つの温度帯で抽出した脂をブレンドしているが、そこに至るまで、0.5度ずつ上げていき、ようやくたどり着いたのが今の温度帯なのだそう。醤油もまた然り。だが、そんな過程すら楽しかったと笑顔を見せる。一方、定期的に生産者に会いに行き、食材の情報をもらい、自分のラーメンにどう生かせるかと考えているという。

こちらもおすすめ!DUCK oil まぜそば700円


油そばを洋風にアレンジした一杯、DUCK oil まぜそば(700円)も見逃せない。鴨のネックや鴨脂でコンフィした焼きネギは絶品。卓上のオレンジ酢で味変するのもオススメ。

抱負や誕生までの経緯を語ってくれた店主 古川淳.さん


次は何をしますかと聞くと「いまは道内の食材に特化した商品作りをしています。A町の食材を使うことで、美味しいラーメンができ、A町に興味を持ってくれる人が増え、その町が潤って……と、生産者さんもお客さんも僕もうれしいじゃないですか。これからはそういう好循環を世界的につくっていきたいんです。例えば、台湾で、気候風土に合わせた現地の食材を使いEIJIのラーメンを作り、1年後、北海道に戻すことで、台湾で磨かれた新たな一杯を北海道の人たちに楽しんでもらえる……。そんな風に世界展開していけたらと思っています」と世界を見据えた抱負を熱く語ってくれた。

黒を基調としたシックな店内。カウンターの各席にはライトが付いていてSNS用の写真撮影にも最適


■鴨だし中華そば専門店  DUCK RAMEN EIJI 住所:札幌市東区本町1-9-3-30 電話:011-784-3321 時間:11:00 ~ 15:00(LO)※近日夜営業もスタート予定 休み:水※月1回不定休あり 席数:16席 タバコ:禁煙 駐車場:パチンコパーラー太陽苗穂店・ユニクロ苗穂店と共有

ラーメンWalker編集部

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